こどもの権利をアートで表現!?こどもたちの思いを作品にしました【高学年テーマ】


2023年度1学期のテーマ学習は「ひとはみな自由 ~こども基本法~」。

これまでの学習はこちら。

子どもが決める?おとなが決める?~高学年テーマ「こども基本法」~

こどもの権利って何だろう【高学年テーマ】

 

今学期のテーマ学習は、アート、絵本、個人小テーマの3つのグループに分かれての活動になりました。

ここではアートグループの学習活動を紹介します。

 

はじめに、アートグループを選んだ人たち全員で、同じテーマで作品作りをしました。

全体でも話をした、「自分が大切にされていると感じるとき」「自分が大切にされていないと感じるとき」心を、色や形で表現をしました。

こどもたちに「これはどんな場面を思い浮かべて描いたの?」と聞くと、

「お母さんに遊びたいと言ったときに、いいよと言ってくれたとき」

「お父さんが布団をとりかえているときにふざけて布団に飛び乗ったらめちゃくちゃ怒られたこと」

と、それぞれ具体的な場面を思い起こしながら話してくれました。

大人が何気なく発した言葉や行動は、意外とこどもたちの中に残っているものなのかもしれません。

 

「どうしてこういった感じで描いたの?」聞くと、

「いやなことから守ってもらえている感じ」

「この色が好きなんだけど、好きな色で満たされている感じ」

と、その表現にした理由も人それぞれ。

実際には目に見えない心が、絵と話を通して、見えてくるようでした。

 

 

次に、こどもの権利の中で、「これが大事」「みんなに広めたい」「守られていないから何とかしてほしい」など、それぞれが伝えたい思いをもとに作品作りに取り組みました。

多くの子は、子どもの権利条約ハンドブックを手に、「休み、遊ぶ権利」「表現の自由」「あらゆる暴力から守られる権利」など、自分が大事だと思う権利についてのアート作品を作りました。

色や形で表現する子、風刺画を描く子、粘土での表現にチャレンジする子、パワーポイントでアニメーションを作る子など、表現の仕方もまさに自由で、多彩な作品が生み出されました。 

逆に、「自分はどの権利も守ってもらえているから、どの権利(を題材)にしたらいいかわからない」と悩む子も…幸せ者ですね。

 

作品をもとに話をしていくと、なぜその権利が大事だと思ったのか、そのときどんな気持ちだったのか、どうなってほしいのかなど、その時はすごく嫌だったであろうことも、落ち着いて話せていました。

この学習を通して、うまく言葉にできない気持ちやもやもやがあったときに、それは素直に表現していいんだということ、その表現の方法は言葉以外にもあるんだということが、こどもたちのどこかに残ればいいなと思います。

(T.F)

 

発表、ふりかえりの様子はこちら

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