【高学年テーマ】こどもの権利を学ぶことは、自己肯定感を育み、子どもを勇気づける。


先日のテーマ発表の余韻冷めやらぬ今日、1学期のテーマ学習のふりかえりの時間を持ちました。

(テーマ発表についてはこちらの記事をどうぞ)
【高学年テーマ】「こども基本法」の発表にテレビの取材が入り、会場はまるで初詣のようなにぎわいに

 

こども基本法を学ぶ前と、今。
子どもの変化はいかに。

 

ふりかえりにあたり、スタッフが用意した問いは以下の4つ。

1,新しく知ったこと、気づいたこと

2,テーマをする前と今とで、自分が変わったと思うこと

3,今、おとなに言いたいこと、伝えたいこと

4,発表のやり方について

 

この4つの観点で、数名のグループに分かれて思ったことをどんどん出していきました。

約40分間、子どもたちからいろんな角度の意見が出るわ出るわ・・・
たくさんの意見の中から、いくつか紹介します。

 

こども基本法について初めて知った子どもたち。
知識だけじゃなく、体感で学んだこどもの権利。

1,新しく知ったこと、気づいたこと

・こども基本法、こどもの権利条約を初めて知った
・こどもにも権利があるんだとわかった

法律や条約があること、さらにはこどもに権利があるということを知らなかった人がたくさんいました。
こんな大事なことを子どもたちが知ることができて、ほんとによかったです。

 

・インタビューで、こども基本法のことを知っていても内容まで知ってる人は少ない
・日本がこどもの権利条約に批准したのは158番目。遅い。

学ぶ中で知った知識だけでなく、実際にインタビューして得た情報は、今回の大きな成果だと感じます。

 

・こどもの権利はおとなたちに守られているんだなあと思った。
・こども基本法を知っている人たちは、こどもの権利を大切にしてくれている。

子どもからこんなふうに言ってもらえて、単純にうれしいですね。

 

・対話(対等に話し合うこと)
・おとなのことも考えて言うことも大事。権利があるけど、好き勝手言うのは違う。

なんと。おとなの側にも立ったフラットな意見に驚きました。
こどもの森では日常の中で、対話をする場面がとても多く、
お互いに嫌な気持ちにならないで解決することが大切であるという価値観を共有しています。
そんな文化で育った人だからこそ、おとな子ども関係なくフラットでいられるのかなと思いました。

 

 

 

子どもが「こどもの権利」を学ぶことで、自己肯定感が育まれる。

 

2,テーマをする前と今とで、自分が変わったと思うこと

・おとなも子どもも同じくらい権利があると思うようになった。
・子どもも意見が言える

自分たちにもしっかりと権利があること、
おとなも子どもも人として同じなんだという感覚をことばにできるようになったんだと思いました。

 

 

・自分に自信がついた。前よりも自分のことが言えるようになった。
・「自分ってだいじなんだなあ」と思った。
・「いや」と言いやすくなった。
・今までは「みんながしてるから」という理由で決めていたけど、今は自分で決められるようになった。

子どもたちの自己肯定感がぐんと上がったことがうかがえます。

 

・他の子の権利が守られていないのに気づくようになった。
(泣いている子どもと、置いていく親)

周りの人の権利にも気づくようになっていました。
自分だけじゃなく、他者への思いやりにつながっていったこと、とても嬉しいです。

 

 

子どもがおとなに言いたいこと。

3,今、おとなに言いたいこと、伝えたいこと

・子どもの意見を聞いてほしい
・子どもにやさしいいいことを知ってほしいし、やってほしい。
・こども基本法を意味あるもににしてほしい
・こども基本法を広めるだけじゃなく、守ってほしい
・差別、殺処分をなくしてほしい
・公園のベンチをつくるなど公共の設備を整えてほしい
・大人が決める法律じゃなくて、みんなが決める法律に
・政府がもっとこども基本法を言ってほしい。Twitterトレンド入りまで!

ここでは、自分のまわりのおとなに言いたいというよりも、
社会に対して言いたい!という意見が多く出ていました。

 

 

 

子どもとの対話会を開きます。

いよいよ来週は、「おとなと子どもの対話会」です。
保護者の方たちが学校に来て、スタッフも入れて、子どもたちの声を聴こうと思います。

この会、実は保護者の方からの発案です。
「うちの子はなかなか自分のことをうまく言葉で言えないので、友だちと一緒なら言えるかもしれません。
子どもの声をしっかりと受け止めたいと思います」

こんなすてきな保護者の方がいるから、子どもの心はすくすくと育っていくのでしょうね。

(A.M)