絵をかく、学習をする、話し合いの記録、マンガを書く、ぬりえをする、写し絵をする…
こどもの森の低学年でも、普段から「紙」には大変お世話になりっぱなしです。
今回はそんな頼もしいパートナーである「紙」について、
●木から紙グループ
●びっくりペーパーグループ
●紙コレクショングループ
3つのグループに分かれて 活動してきました。
グループ分けまでの様子はこちら
何で紙を作ってみる!?わくわくの素材選び
グループに分かれる前に、牛乳パックから紙を作った低学年の人たち。
びっくりペーパーグループには
「他にも何か、身の回りのもので紙が作れるんじゃない!?」
そんな思いを持った人たちが集まってきました。
「どんなもので紙を作ってみたい?」
「野菜!フルーツ!」
「ダンボールとか、他の紙から作ってみたい!」
「土からでもできるんかな?」
どんどん出てきます。
さて、この中からどれが紙になるのでしょう…
なんかいい感じ!こっちは無理そう…
素材選びのあと、まずは野菜で作ってみよう!ということになり、
にんじん、オクラに決定。
「にんじんはなんかできそう!」
「オクラのねばねばでちゃんとくっついて紙になりそうかも」
子どもたちの予想はこんな感じ。
紙のつくり方は、牛乳パックから紙を作る体験で知っていたので、みんなお手の物!
ゆでてやわらかくしたにんじんをミキサーにかけて…
紙すききですいて、タオルやアイロンを使って水けを取ったら…
お、なんかそれっぽい??
そしてお次は、オクラ。
スタッフは内心(あのねばねばが、ちょっと厄介な気がするけど…)と思っていましたが
どうなったのでしょう。
にんじん同様、ミキサーにかけたオクラがこちら。
「うわ~!ねばねばやん~!!」
「これ、いける?」
紙すききに入れても、牛乳パックやにんじんのように水は落ちません。
「ここからどうしよ…」
「アイロンもできひんしな」
考えたびっくりペーパーグループの人たち。
「クッキングシートの上でうすくのばしてみよう。」
もう紙を作っているんだか、クッキングをしているんだか、よくわからない状況。
それでも子どもたちは「紙」を目指して試行錯誤します。
紙になるもの、ならないもの
にんじんとおくらで作った紙(仮)が乾いたようです。
「バキバキになってるー!」
「パリパリになってるー!」
紙になっているのかどうか、よくわかりません。
にんじんはバキバキになりましたが、ペンなどで書き込みができました。
おくらは触るのも大変なぐらい薄くてパリパリ。もちろん書き込みもできません。
「そもそも、紙って何??」
スタッフからの問いかけに
「薄いやつ?」
「書けるやつ?」
紙の定義があまりよくわかりません。
じゃあ観察してみよう!
普段からよく使っている紙をよく見てみたり、ちぎってみたりしました。
「ねえ、ちぎったらなんか毛みたいなのがいっぱいある!」
「もふもふになってる!」
「せんい」ってなに?
紙を観察したら、そこには毛みたいなもふもふがたくさんあることに気づきました。
これの正体は植物の「繊維」です。
紙を作るには、この植物の繊維と繊維が絡み合うことが大切だということをスタッフが伝えると、
「じゃあ、せんいのありそうなもので作ってみた方がいいってことかな?」
と、次回以降の素材の選び方もなんだか変わりそうな予感。
「キャベツとかしょくもつせんい、とかよく聞くからできそうじゃない?」
「細長い葉っぱの筋みたいなの、あれもせんいかな?」
「プラスチックとかガラスとかは、なんか繊維とかではなさそう」
ここでグループの人たちは
「野菜や果物、植物などで紙を作る」
という方向を決めました。
失敗?成功?まとめて紹介します!
★文旦
「カビ生えた~~」
「水分が多かったんかも…」
★ナリキン草
「くるんくるん!」
「めっちゃかたいー!これは紙じゃないかも」
★近所の公園の草 3種
「なんか魔女の料理してるみたいやな…」
➀太い草
「なんかふりかけみたいになってもた!繊維なかったんかなぁ」
➁かれた細い草
「なんかふわふわになった。ぜんぜんくっついてない~」
③青くて細い草
(左側は別の草)
「めっちゃくっついてる!紙っぽい!」
★にわとりのごはん
➀キャベツ、昆布、にんじんミックス
「分厚い方はわれちゃった~」
「薄い方はちょっと紙っぽいかも!」
➁白菜、キャベツミックス
「めっちゃいい感じかもー!」
「これがいちばん紙っぽい」
紙ってなんだろう?
完成したいくつもの紙(のようなもの)を見ながら、ふりかえりをする中で、
ある人にとっては「これは紙になった」と思ったものでも、
ある人にとっては「これは紙ではない」ということがありました。
「紙ってなんだろう?どうなったら紙と言えるんだろう?」
とスタッフからの問いかけ。
「えんぴつとかで書けたら紙?」
「うすくてぺらぺらだったら紙?」
「でも分厚い紙とかもあるんじゃない?」
…
今回のテーマはここで時間切れ。
発表も劇あり、クイズあり、説明ありの盛りだくさんの内容でした。
子どもたちが劇の台本を作り、クイズを考え、自分たちのやってきたことを
聞いてくれる人たちに説明しました。
実際に自分たちで考え、手を動かして、いろいろと試してみたからこその
中身の詰まった発表だったな~と思います。
紙の定義ってなんだろう?
たくさんの紙づくりを楽しんだびっくりペーパーグループの人たちですが、
気になる問いを残したまま、今回のテーマの学習の時間は終了しました。
いつか答えを見つける人が出るかもしれません。
でも、もしかしたら答えなんて、ないのかもしれませんね。
これからも「紙」にお世話になりながらいろいろな学習を楽しみたいと思います。
(K.Y)