【高学年テーマ】こども基本法 個人グループの学び


1学期は、「ひとはみな自由 こども基本法」をテーマに学習しました。はじめに、ふだん自分が決めている事、おとなが決めている事、自分が大切にされていると感じる事や、「なんでやねん!」と思う事をクラスのみんなで出しあいました。次に、日本ユニセフ協会から講師の方に来ていただき、「子どもの権利条約」の内容を知りました。その後、「絵本」「アート」「個人」の3グループに別れて学習しました。今回は個人で学習をすすめた人たちの学びを紹介します。

 

個人グループは、2人ずつ2組(以下Aグループ、Bグループ)は「子どもの権利条約」について、1人が「子どもと社会」という小テーマで学習しました。

Aグループの2人は、子どもの権利条約についてどれぐらいの人が知いるのかを調べるために、北千里駅付近で街頭アンケートを取りました。そして、この条約を知らない人に配布しようと説明文を印刷して持って行きました。

 

知らない人への声かけにドキドキ

駅前のスーパーの近くやバス待ちのおとなの人に緊張しながら声をかけました。「今急いでるんです」と足早に通り過ぎる人、無言で去って行く人に「こころ折れた~」としばらく休憩時間が必要な時がありましたが、「子どもの権利条約は知らなかったけど、これを読んで勉強になったわ。ありがとう」というあたたかい言葉をいただいた時は、うれしくて励みになりました。2回のアンケート調査(2回目は1人でがんばりました)で約50人の人にアンケートがとれました。その後、アンケート結果、子どもの権利条約の内容などをまとめました。ほとんどの人が子どもの権利条約を知らないことがわかりました。

 

 

 

子どもの権利条約に同意 日本158番目!?

Bグループの2人は、低・高学年の家庭に「子どもの権利条約」を知っているかどうかや、「こどもにやさしい町・社会」についてアンケートを取りました。「こどもの意見、話を聴いて一人の人間として尊重する」「学ぶことが無料になって、安全に安心して住める街」「大人が勝手に法律を定めるのではなく、当事者であるこどもの意見を聞いて法律を作ってほしい」などの回答がありました。

また、高学年の人たちにこの条約の中で自分にとって大切だと思う事をアンケートでたずねました。「生きる権利、育つ権利(第6条)」「休み、遊ぶ権利(第31条)」「健康、医療への権利(第24条)」「意見を表す権利(第12条)「障がいのある子ども(第23条)」などがあげられていました。

クイズでは、1989年に国連で子どもの権利条約が成立して日本が何番目に同意したかの問題を出しました。答えは158番目。「それって遅くない?」

 

こども家庭庁ってなに?

「子どもと社会」をテーマにした人は「社会が子どものために十分に動いていると感じますか」というアンケートを小学部の人たちにとったり、今年4月に、こどもがまんなかの社会を実現するために発足した「こども家庭庁」の説明や自分が参加している「こども若者★意見ぷらす」についてまとめました。調べている期間に、思いがけず子ども家庭庁参与の辻さんが来校され、話す機会があった時にも、電気代など物価上昇の影響を子どもも受けていることなど、自分が感じている事や意見をしっかりと伝えていました。

 

それぞれのグループで一つ、パワーポイントにまとめて発表の準備をすすめました。アンケート結果の表し方を考えたり、参考になる本から大切だと思うところを書き出してまとめたり、イラストをさがしたりと仕事を分担しながら完成させました。

 

今回のテーマ学習では、子どもにもさまざまな権利があることを知り、その中で自分が大切だと思う権利は何かを問うたり、子どもにも権利があることを広く社会に知ってもらいたいという気持ちが強くなるなど、自分から社会へと広がる学びになったように感じました。

m.y