[高学年テーマ] エネルギーのひみつ ZEH(ゼッチ)住宅の見学に行きました


3学期のテーマ学習は「エネルギー」。今回は、毎日私たちが暮らす建物「家」のエネルギーについて考えます。 

ZEH(ゼッチ)住宅ってなに?

現在国はZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の推進に向けた取り組みを行っています。ZEH(ゼッチ)とは、住宅の高断熱と省エネルギー設備機器により、家庭で使うエネルギーを減らしつつ、太陽光発電等でエネルギーをつくることで、1年間で使う住宅のエネルギーの収支がだいたいゼロになる住宅のことです。

今回そのZEH(ゼッチ)住宅を実際に見ることができる「Well be みのお」の住宅展示場に行きました。昨年建ったばかりの住宅展示場には美しい立派なモデルハウスが立ち並び、それぞれの家の外観をみるだけでもとてもワクワクします。

可愛くてきれいなこども用の遊具やアスレチックもあります。

ZEH(ゼッチ)住宅見学スタート。省エネ住宅ってちょっと寒いのかな~

最初にセンターハウスの前に全員集合し、3グループに分かれて3か所の住宅を見学しました。

小林住宅「Kurumu」のモデルハウスをたずねると、建物の中に入ったとたんにホワ~とした温かさに包まれて、こどもたちから「わー、あたたかい!」と声が上がりました。

担当の方が笑顔で迎えてくださり、「あたたかいでしょ。じゃあ、上着を脱いでこちらに座ってください。」とソファに案内していただき、説明を聞きました。

現在、日本ではどんなエネルギーが使われているのか、CO2の影響による地球温暖化が進んでいる状況、未来に向けてエネルギ―削減が必要なことなど、こどもたちに色々な質問を投げかけながらわかりやすくお話ししてくださいました。

 

こちらのZEH(ゼッチ)住宅は大きな2階建ての建物をたった1台のエアコンで家じゅうがとてもあたたかくなる構造になっています。建物の壁の外すべてに断熱材を敷き、家中の空気を循環させてすべての場所が温かくなります。

窓も3重窓になっていて、樹脂でできたサッシはさわっても冷たくなく、そばに立っても冷気を感じず、また外の自動車の騒音などもほとんど聞こえません。

床下に設けられた窓から中をのぞくと断熱材が見え、温度計は17.5度でした。タイル張りの床をスリッパなしで歩いてもヒヤッとした冷たさは感じられません。

こどもたちは各部屋に案内してもらいながら部屋や床の温度を体感し、「ほんとだ、寒くない」「ここ、つめたくないで~」とキッチン、トイレ、洗面所などにも入り興味深く観察しています。

ロフトにもないしょで上がらせていただき大満足。「わー、あたたかい」とうれしそうです。真夏でも暑すぎることが無く、遊んだり、読書をしたりと十分お部屋を活用できるそうです。

建物の構造の説明では、断熱、循環、遮音、耐震などの説明のための模型があり、ひとつひとつていねいに説明してくださいました。

見学を終えるころに「この家に住みたいなぁ~」と何度もつぶやく声が聞こえました。

もう一軒の「Kurumu」の住宅を訪ねると、先ほどのスタイリッシュな家屋とは違い、玄関を入ると美しい組木の衝立が目を引く和風の造りになっています。こちらでも担当の方に各部屋に案内していただきました。お風呂場、脱衣所も寒くないのでヒートショックが防げるというお話しがありました。

2階の部屋にエアコンがありましたが、こちらは動いておらず、1階のエアコン1台で家中が心地よい温度に保たれています。これなら朝寒くてなかなか起きれないということが無くなりそうです。

 

自然の光を利用したホテルライクな室内

次にダイワハウスのZEH(ゼッチ)住宅「MARE」の見学に行きました。

広い玄関から入ると中は暖かい空気につつまれ、高い天井の上から下までガラス張りになっています。明るく気持ちの良い空間になっており、ホテルのようなスタイリッシュな室内です。ソファの横には立派な絵が飾ってあり、まるで美術館のよう。こちらでも担当の方が建物の説明してくださいました。太陽光発電で電気を作り、できるだけ省エネで快適に暮らす工夫がされています。普通の家の3件分ぐらいはありそうな広さの建物ですが、断熱性能が高い仕様で、この日は1階のエアコン2台、2階は1台が作動し、室内が温かく保たれていました。

部屋の窓を高い位置に作り、自然の光をうまく部屋に取り込んであります。

ベランダは軒先をのばした造りで、夏の暑さをしのぎ、天気が悪い時でも洗濯物を外に干せるメリットがあります。

こどもたちは部屋の造りや置物にも興味深々。

2階にある美しいふすまのように見える扉を開けるとクローゼットや整理棚になっていてまるで秘密の扉のようです。

「なにこれ。わーすご~い。」

1階には室内で本物の低木が育てられていて空間に潤いを感じます。そこには光合成ができる照明が使われているとのことで驚きました。部屋にはさまざまな観葉植物が置かれていて、自然のインテリアに心地よさを感じます。

自然の光や風をうまく生かし、少ない照明でも心地よく暮らす工夫がされていることに感心しました。

 

休憩時間は白い遊具で鬼ごっこ

見学のあとは待ちに待ったお昼の休憩時間。小さなボルダリングのような壁になった場所や白いネットに囲まれた遊具の近くでお弁当をたべました。その後はバスで学校に戻る時間まで鬼ごっこなどをして遊びました。

帰りのミーティングでは、見学したZEH住宅が省エネで温かく快適な住宅だったこと、たった1台のエアコンで全体が温まる家があり驚いたこと、換気と循環で2分に一度空気が入れ替わるシステムに感心したこと、古民家に関心があるが寒い冬の朝にふとんから出られないことが無くなるのはいいと思ったことなどの感想がありました。また、太陽光発電はパネルを作るのに大きなエネルギーが必要で、廃棄する時の問題もあるのではないかという意見もありました。

2030年には新築住宅が基本ZEH住宅になることが決まっていると知り、こどもたちが大人になるころにはもっと進んだ技術で省エネが進化した住宅に住むのではと考えます。今ある再生可能エネルギーだけではなく、地球にやさしい新しいエネルギーが生まれるのかもしれません。

今回見学をさせていただいた小林住宅、ダイワハウスの皆様、お忙しい中本当にありがとうございました!

m.y