高学年3学期のテーマ学習は「エネルギーのひみつ」
普段使っているエネルギーの中でも、最もよく使っているのが「電気」。
今回は再生可能エネルギーの電力会社「テラエナジー」さんの取締役・本多真成さんにお越しいただき、
子どもたちにエネルギー、とりわけ電気についてのお話をしていただきました。
テラエナジーさんは、コクレオの森も契約している電力会社ですが、
お坊さんが気候変動や自殺問題を解決したいという、社会貢献の想いで立ち上げた、すてきな会社なのです。
(テラエナジーでんきHP)
本多さんは作務衣のお坊さんスタイルでお越しくださいました。
おだやかでやさしい語り口に、子どもたちは静かにお話を聞いていました。
わたしたちは日常、たくさんの電気を使って生活している
初めに見せてくださった、夜の地球の画像。
日本はその形がはっきりわかるほどに光っています。
わたしたちはこんなに電気を使っているのです。
次に、発電の方法について説明してくださいました。
火力発電、水力発電、原子力発電。
そしてそれらは海辺や山の中にあり、そこから遠くまで電気を運んでいること。
火力発電では、化石燃料を燃やして発電していますが、
その化石燃料はいずれ底をついてしまうこと。
おまけに化石燃料を燃やすことで、二酸化炭素を排出してしまう。
地球の平均気温が今後も上がっていき、このままだと
地球上の植物も海もこれ以上二酸化炭素を吸い込めなくなります。
そうなると、地球の気温は一気に上昇して、人が住める場所がどんどん減っていき、
争いが生まれてしまう・・・
そうならないために、二酸化炭素をなるべく出さない工夫が必要であること。
太陽光や風力、地熱など、自然界に存在するエネルギー、再生可能エネルギーを使っていくことで、二酸化炭素を減らすことができるということ。
本多さんは、図やデータを見せながらわかりやすく説明してくださいました。
電気を使うことと気候危機の関係。
わたしたちはどうしていけばいいか。
後半は、「エネルギー問題の解決にどんなことができそう?」というテーマで
グループワークをしてくださいました。
本多さんから、子どもたちが考えるヒントをいくつかいただきました。
・今後もエネルギーがどんどん必要になるよ
・化石燃料は地球をあつくしてしまうよ
・化石燃料はあと数十年分しか残ってないよ
・エネルギーの作り方にはいろんな方法があるよ
・新しい技術もあるよ
そんなヒントを受けて子どもたちが考えた解決方法とは・・・
「太陽光パネルを全部の家につける」
→この案はたくさんの子どもが出していました。
(→は一緒に話を聞かせてもらっていたスタッフの心の声)
「地球の人たちがエネルギーを大切に使う」
→地球の人たちみんなで取り組むべき課題ですね。
「水力発電をしているダムの近くに住む」
→発電所の近くに住むことで電気のロスをなくす、という意味かな?
「ZEH住宅にする」
→先日、住宅展示場でZEH住宅を見学したところでした。
「早く寝る」
→ナイスアイデア!誰でもすぐにできますね。
「大きな窓にする」
→明るい部屋だと照明を使わずにすみますね。
「うんこ発電」「いびき発電」
→実際に牛のふんを発酵させて発電する方法があるようですね。いびきの音もエネルギー。うまく電気に変換する方法を発見できたらいいですね。
「燃やした時に二酸化炭素を空気中にもらさない方法を発明する」
→ぜひ発明してほしいです。
みんなのアイデアを集めて、ミライの街を描いてみよう!
グループ内でそれぞれのアイデアを発表しあい、
それを使ってミライの街を描くことになりました。
みんなで頭を寄せ合って描いた街には、
太陽光パネルの家や、風力や水力の発電所をはじめ、
自転車発電や電気うなぎ発電など、おもしろ発電もあってにぎやかでした。
バードストライクの解決法として、風力発電にネットカバーをつけて描いたグループもありました。
電力会社は700社以上!
電気を選ぶ、ということ。
本多さんによると、今や電力会社は700社以上もあるとのこと。
電気は選ぶ時代ですね。
大切なのは、どんな観点で選ぶか、ということ。
テラエナジーさんは、再生可能エネルギー80%以上、
電気代の一部は社会貢献をしている団体に寄付される仕組みになっています。
その上電気代は他社と比べて少し安いくらいです。
電気に限らず、自分の軸で選ぶということがとても大事だなあと思います。
本多さんのお話を聞いた子どもたちが、
自分さえよければいいのではなく、他者や環境のことも大切に思って人生の選択をしていけるようになってほしいなあと思いました。
ちなみに、
コクレオの森は太陽光パネルを設置しているのと、
テラエナジーさんの電気を使っているので、
ほぼ二酸化炭素を出さないで暮らせています。
(A.M)