修学旅行直前、思いもよらない状況に。


12月7〜9日の2泊3日で、高学年はフェリーで別府に行ってきました。
(旅の様子は後日)
こちらがみんなが作ったしおり。
実はその1週間前に思いもよらない事態が起きて、修学旅行の実施が危ぶまれるという状況になりました。
以下、1週間前に担当スタッフが書いていた記録です。
子どもたちの対話の力を思い知る、そんなすてきなできごとでした。

いよいよ来週、修学旅行に行きます⛴
1学期から今日まで、計画から資金集めまで、全て自分たちで作り上げてきた旅です✨
が、ここに来て思いもよらない問題が。
今週、水ぼうそうが流行り、みんなバタバタと休んでいるのです。
果たして、修学旅行に行けるのか…⁈
昨日今日と緊急高学年集会がもたれ、休んでる人もオンライン参加して、緊迫した話し合いが行われました。
予定では7日に京都観光し、その足でフェリーで別府へ。
地獄♨️を見て水族館に行って、またフェリーに乗り翌朝帰阪、という強行軍。
とりあえずこの3つの案をたたき台に、話し合いが始まりました。
1.予定通り行く
2.1月に延期する
3.別府をやめて京都1泊にする
ところが体調を崩した人の中に、「免疫力が落ちている時に遠出するのは不安」という意見があったり、
実はそもそも京都で行きたかったとこが不採用になって、旅行に対するモチベが下がったという率直な声があがったりして、
反面、やっぱり別府行きたい!
延期もしたくない!
という意見も数名いて、
もうこれいったいどうなるの⁈
このままだと最悪の事態(修学旅行に行けない)が起こるかも…
と、話し合いを見守るわたしは、ただ話の交通整理をするばかりでした。
一番優先したいことは何?
全員で行くこと?
それとも、プラン修正作業を最小限にすること?
一人ひとりに思ってることを話してもらい、それを聴いてまた考える。
大多数の人たちは、予定通り7日から行けることもわかりました。
モチベが下がったと言う人の話や
遠出が不安と言う人の話を、
司会の6年生がひとつひとつ受け止め続けていました。
横で聴きながら、頭が下がりました。
多数決ではなく、みんながそれでいいと思える道を模索することが、自分も人も大切にすることだと知っている子どもたち。
みんなの中で、葛藤がうずまいているようでした。
そうこうするうちに、話し合いは膠着状態に…😔
ついに司会の人が黙り込んでしまいました。
ほんとは彼女は別府に行きたいし、延期もしたくないのでした。
沈黙のあと、彼女はみんなに自分の意見を伝えました。
彼女は人の話もしっかり聴くけれど、自分の意見も同じくらい大切にしたんだと、その時感じました。
過去のわたしはそれができずに、苦しんでいたなあ…
そうしたら、別の6年生が
「京都の観光先を、○○(モチベ下がったと言った人)の行きたいところに変更したら」
と、新しい案を提案。
その案に触発された別の6年生が、
「そうや、京都だけまた別の日に○○の行きたいとこに行くことにして、来週は別府だけにしたらどう?」と思いつきました。
「それ、いいんじゃない」
「それがいい」
このプランだと、遠出が不安な人も日程が楽になるのでオッケーとなり、モチベの人も行きたいところに行けるのでオッケーとなり、予定通り別府に行きたい人もオッケー。
みんなの顔がぱっと明るくなり、
この瞬間、場の空気がふわっと軽くなりました。
時計を見ると、ちょうど5コマ目終了時間。
デッドラインぎりぎりで、みんなが納得できる道が見つかりました✨
普段から対話をする学校だけど、
今日の話し合いはダントツにすてきでした。

 


(A.M)