テーマ「さべつのたね」〜感じ方のちがいグループ〜


2学期のテーマは「さべつのたね」

自分たちの心の中にもさべつのたねがあるのでは?

それに気づけるといいなあと思いつつ、学習を進めています。

導入の様子(オリエンテーション)はこちら。

 

「感じ方の違い」グループでは、主に、

発達障がい、HSC、LGBTについて学ぼうと考えています。

 

これまでに、

*十人十色、自分ってどんな人?

*「ふつう」ってどういうこと?

 

ということについて、

自分たち自身の個性について改めて考えてみたり、

 

ある人の「ふつう」は、他の人にとってはふつうじゃなかったりすることがある

ということを考えてみたりしました。

 

その上で先日は、発達凸凹のある人、発達障がいの人について学ぶ時間を持ちました。

ADHDや、ASDなどの人の特徴を知り、

その特性ゆえに周りの人が困ったり、嫌な気持ちになったりすることがあることを

紹介しました。

「もしみんなの周りにもこういう人がいたら、みんなはどう感じる?」

問いかけると、

「いややなって思う」

「こわって思う」

「ちゃんと言葉で言ってほしいと思う」

など、すなおな気持ちを話してくれる人がいたり、

 

反対に、

「わたしも同じようなとこがある〜」

「そういうことあるよね〜」

「仕方がないことやから、そんなにいやな気持ちにならへん」

と、自分自身に重ねてみる人や、寛容な心を持つ人が思いのほかいて、

ピュアな心の持ち主がたくさんいるんだなあと感じました。

 

 

みんながこれまでに学校や、学校以外の場所で感じた「もくもく」を出してもらうことにしました。

小さなもくもくの紙に書いてもらうと、たくさんのもくもくが現れました。

 

電車の中で見たことのある、あばれている大人の人。

へんな動きをしてついてくる大人の人。

自分勝手な友だち。

キャンプの帰り道に会った、自分たちに心無い言葉をかけてきたおばさん。

 

そんな人たちに対して、感じた正直な気持ち。

「むかつく」「こわい」「ちかづきたくない」

 

「その気持ちをそのままに、行動してしまったとき、

そこに何が生まれると思う?」

そう問いかけると、

3年生の男の子がひと言。

「さべつ」

 

みんなの心にうまれたもくもくは、差別につながっていることに、気がついた瞬間でした。

 

学習の後半は、発達障がいを持つ有名人をたくさん紹介してみました。

身近なところでは、ジャイアン、のび太くん。

困ったところやいやな面もありますが、逆にいい面もたくさんありました。

ADHDの特性を長所として捉えると、

彼らはその良さを生かして、周りの人に貢献できるのです。

他にもさかなクンや黒柳徹子さん、

米津玄師さんやスティーブ・ジョブズさん、

グレタ・トゥンベリさん、トム・クルーズさん。

歴史上の人物では、

坂本龍馬、トーマス・エジソン、織田信長、アインシュタイン、モーツアルト。

 

自分の特性を強みとして、世界で活躍したり、世の中を変えたりしています。

 

最後に、動画「見えない障害と生きる」(東海テレビ)を見ました。

子どもたちの感想です。

・みんな障がいを持っているんじゃないかなあ。障がいの強い弱いはあっても。

(すべての人はなんらかの凸凹があって、それがあたりまえということ、という意味のようでした)

 

・かたづけがにがてな人と、とくいな人がけっこんしたらいい。

(動画に登場した発達障がいの人たちを見て、得意な人が不得意な人を助けてあげれるのでは、という思いのようでした)

 

・障がいは悪いもんじゃないと思った。

 

子どもたちの「障がい」に対する見方が変わった瞬間に立ち会えて、とても幸せです。

(A.M)