人口呼吸器をつけている人の生活ってどんな感じ?折田涼さんの家訪問


2019年度2学期のテーマは、3つのグループにわかれて探究しています。

見た目のちがいグループは、人工呼吸器をつけて生活している折田涼さんのお宅に訪問させていただきました。

折田涼さんは脊髄性筋萎縮症(ウェルドニヒホフマン症)で、全身の筋肉が動かず、目でコミュニケーションをとられる方です。

ヘルパーさんが「どこが痛い?頭、腕、足?右足?左足?」と尋ねると、はいのときは目を上に向け、いいえのときは目を動かしません。

こどもたちは、事前に質問を集めて、一人ひとり折田さんに質問していきました。

ここでは、いくつか子どもたちが聞いた質問を紹介します。ヘルパーさんが質問しながら、折田さんが目を動かしながら答えます。

 

「服ってどう着替えるの?」

→腕があまりあがらないため、前が開く服を着ている。ズボンもチャックがついていて前が開くようになっている。

 

「お風呂はどうやって入るの?

→ヘルパーさんが二人一緒に入って洗う。湯舟と高さを合わせていて、移動しやすくしたり、ドアも全部外している。

「あの機械はなんですか?」

→パルスオキシメーターという機械。上の数字はSPO2という血の中にどれくらい酸素があるかを示すもの。下の数字は心拍数で、身体に痛いところがあると、この数値があがる。

 

「食の楽しみはありますか?」

→基本お腹に空いている穴から直接胃に栄養食(エネーボ)を入れる。味を味わいたいときは、エビなどをベロの上にのせて、味わってから、飲み込めないので捨てる。

 

10時にはお茶休憩をしました。

こどもたちも普段折田さんが胃にいれている「エネーボ」を飲ませていただきました。

「思ってたよりおいしい」

「バニラの味がする。

「キャラメルっぽい」

などいろんな感想が聞けました。

 

また、最後には

「折田さんが差別されて辛かった経験はなんですか?」

「折田さんも差別をすることはありますか?」という質問をしました。

折田さんは、みんなと同じ学校にいけないかもしれないとなったとき、不安に感じ、みんなとは違う扱いをされていると差別されている気持ちになったことがあるそうです。

また、最近では電車に乗るとき、折田さんだけスロープの準備のため30分ほど待つ時間があり、そのような待遇を受ける時も差別されていると感じているそうです。

 

そして、折田さん自身も差別することがあると答えていました。

ヘルパーさんに対して感じることがあるそうで、「この人ヘルパー向いてないな、別の人のところに行ったらいいのに」と感じることがあるそうです。

差別心みたいなものは誰にでもあるんだなぁと思いました。

しかし、受け入れようと努めるし、育てようと頑張ると答えていました。

 

今回は、折田さんのお宅に訪問し、具体的にたくさんのことを教えていただける機会になりました。

訪問させていただき、ありがとうございました!

 

(T.Y)