2学期から取り組んでいる「読書家になろう!」。
一回目の前回は絵本『メチャクサ』の読み聞かせと、自分の選んだ本を読む時間でした。
実はその時、スタッフから「自分の読みたい本を持ってきてね。」と伝えておいたのですが、持ってきていなかった人も何人かいて、
「ああ、楽しみにしてたのに~! 忘れた!」
とのこと。自分で読みたい本を前もって準備できること、もちろん大事。
でも、いつも読みたい本が手の届くところに置かれていたら…。きっと本がもっと好きになるはず!
そして、自分がワクワクする本を小脇に抱えて生活することが当たり前、というような人が一人でも増えてくれたら…。
そんな願いも込めて、この日は本が大好きなスタッフが、これまでに大切に集めてきたたくさんの本たちを運び込みました!
まず、みんなで3階に置いてあった本の入った段ボールを運びました。
――― エッサ、ホイサッ! ―――
運び込まれた9箱の段ボールに、
「え~っ! どんだけあるん!?」
とツッコむ子どもたち(笑)
続いて、「読書がもっと好きになれる、ワクワクする学習室をつくるためのアイディア」をみんなで出し合いました。
「取りあえず、実際にやってもやらなくてもいいから、どんどんアイディア出していこう!」
とのスタッフの声掛けで話し合いがスタート。
「そこの本棚の上のガラクタを片づける!」
「確かに、それは大事(笑)」
「本はシリーズ別に置いたらいいんじゃない?」
「難易度別のシールも貼ってあるよ? 難易度別に並べたら?」
「それは作業しながら決めていったら?」
「あと、難易度がわかるポスターを作ったらいいんじゃない?」
「なるほど~」
たくさんのアイディアが出てきました。
最後に、それぞれの分担をサクッと決めて、終了時刻を確認し…いざスタート!
「ねえ、このシリーズある?」
「おっ、それ知ってる~! 守り人シリーズ! それってドラマ化してるよね。」
「あっ、『カラフル』! これ面白かったんだよね~!」
「おお、それは森絵都さんの作品! その人のは絶対外れないね。他にも『宇宙のみなしご』とか…。あっ、あった! これも森絵都!」
「あ~、不思議の国のアリスだ! わたしアリス・イン・ワンダーランド好きだったんだよね! 読もうかなぁ。」
「こっちに鏡の国のアリスもあるよ~!」
こういうやり取りの中で自然と本に興味が湧き、自分に合った読みたい本が選べるようになったり、たくさんの著者の名前を知ったりすることにつながります。単なる作業ではなく、これ自体が学び。
ただ、そういう面白さに気を取られているとどうなるかというと………そうです、アレです。引っ越しの時に思い出の品ばかり出てきては、ついつい手を止めて眺めてしまうアレです。
案の定、その場で本を読み始める子どもたち…。
「この本、キープ!」
「この本も〇〇(自分の名前)文庫に入れといて~!」
お陰で肝心の作業は、遅々として進みませんでした(笑)
(ああ、もうちょっと時間を意識してやった方がよかったなあ…。)
そんなスタッフの密かな思いをよそに、早速(ホントに早速)、本の世界に没頭し始めた子どもたち。
こうして読書家への愉快な道は続くのでありました…。
(D.H)