国立天文台から本物の天文学者さんがやってきた!~ふれあい天文学~


1月31日(月)、中学生と高学年を対象に、天文学の時間がありました。

なんと、国立天文台で日夜宇宙を研究されている天文学者の方が、東京三鷹よりわざわざこどもの森にお越しくださいました!
国立天文台では、ふれあい天文学という出前授業を実施されていて、こどもの森は昨年に引き続き2回目となりました。
今回いらしてくださった三好真さんは、JASMINEプロジェクトという天の川銀河の研究をされている方です。

子どもたちに今回話してくださった宇宙のお話。
テーマは「回転」
そう。地球も月も太陽も、すべての天体は回転しているのです。

せっかく宇宙のお話だから、学習室を真っ暗にして、天井にプラネタリウムを投影し宇宙っぽいBGMを流して
子どもたちの気分を宇宙空間へいざなう演出をしてみました。

 

 

物体は回転するとなかなか落ちない!
大きな車がすり鉢状の壁面をほとんど横向き状態のまま、ぐるぐる走り続けている映像を見せていただきました。

宇宙空間でも天体が同じように回転しているのですね。

太陽系の惑星たちもみんな、それぞれ自転しています。
でもそのスピードはずいぶん違う。
惑星に目と鼻をつけてみると、そのスピードの違いがよくわかりました。
なんかかわいいですね。

 

 

地球も太陽の周りを1年に1回転しています。
これを「公転」と言います。
四季折々に星座が変わっていくのは、地球が公転しているからなんですね。

 

そして、その地球の周りを月が公転しています。
月の満ち欠けは、太陽と地球と月の位置関係でそのように見えているのですね。

 

そして、銀河系もぐるぐる回転しています。
わたしたちの地球がある太陽系も、この天の川銀河の中にあって回転しているのです。

 

そんな天の川銀河の中心には、なんとブラックホールがあるのです。
この写真は、天の川銀河の中心部分を1992年から2006年までの15年間、赤外線望遠鏡でずっと観測し続けた結果、そこに太陽の400万倍の質量のある何かがあることを発見したというお話をされているところです。

この研究をされた科学者ゲンツェルさんは、ノーベル物理学賞を受賞されたそうです。
15年間もずっと天の川の中心を観測し続けるなんて、すごいです!

 

ブラックホールというと、吸い込まれて消えてしまうような恐ろしい天体というイメージですが、
実際は星は回転しているので、そう簡単にブラックホールには落ちないそうです。
ブラックホールに落ちずに、その周りをぐるっと回る天体をいくつも観測できたから、そこにブラックホールがあるのだということがわかったんですね。

 

回転という切り口で、宇宙を語ってくださった三好さん。
たくさんのスライドを用意してくださり、ありがとうございました!
とても楽しい宇宙旅行でした。

(A.M)

 

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