空から蝶をよぶ場所づくり


自然環境の調査を専門にされていたミッチーさん(道端さん)が、「空から蝶をよぶ場所づくり」という環境教育プログラムをこの学校で行ってくれることになりました。
ガーデニングブームですが、私たちは、人間の目線で庭やプランターに植えたい花を植えています。
見た目にきれいという理由で、外国の花なども植えていますが、ともすれば、花をたくさん植えているようでもともとの自然を壊している部分もあります。
人間の目線ではなく、蝶の側から考え、蝶が飛んでくるものを植えていくことで、庭をもともとその地域がもつ自然環境に合わせたものにしていくというのがコンセプトです。
「まずは、調査に行くよ。周りにいない蝶はよべないからね。
 この周りにどんな蝶がいるのか調べに行こう。」
1回目は、学校の近くの千里北公園にどんな蝶がいるのか調査にでかけました。
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 公園につくと、グループごとに、網や虫かごをもって、蝶を探しました。
  蝶を発見すると、網をもっている子は猛ダッシュ!
 公園の起伏でこけてもすぐに立ち上がり、網に入るまで走り続けます。
 ズボンが土で汚れてもおかまいなしです。
「やったー!つかまえた!」 「見て見て!」 「これは、何って名前?」 「これは?」 「これは?」
蝶を捕まえると、網を押さえてミッチーさんのもとへ駆け寄ります。
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「おお~。それは、ツバメシジミ。羽の先がツバメのしっぽみたいになってるよね。」
「それは、ヒメウラナミジャノメ。羽の裏がなみなみで蛇の目っていう模様になってるから。」
「これは、テングチョウ。顔の先がテングの鼻みたいに見えるから。
 この蝶は、成虫で冬を越すから、ちょっと弱って見えるよね。」
「それは、キチョウ(キタキチョウ)。モンキチョウもさっきつかまえてたけど、こっちはモンがない種類で貴重な蝶やで。」
 子どもたちが捕まえた蝶を見ると、ミッチーさんが即座に解説をしてくれます。
「へえ~。そうなんや~。」 「あ~。ほんまや。そう見える。」
子どもたちも日ごろゆっくり目にしたことのない蝶の羽をじっくり見ていました。
調査を終え、学校にもどり、調査結果をグループごとに記録しました。
蝶の種類、蝶の数、蝶を見つけた場所をまとめ、自分たちのグループが学校の校庭にどんな蝶をよぶのかを決めました。
蝶の目線から造っていく庭造りのプログラムを通して、子どもたちに自然環境を守り、共存していくことの大切さを考えてもらいたいと思います。(M.F)