どうぶつたちへのレクイエム


保健所で殺処分を待つ動物たちのポートレートを綴った
写真集「どうぶつたちへのレクイエム」の著者、
児玉小枝さんが来校してくださり、子どもたちにお話をしてくださいました。
IMGP8088.jpg
IMGP8089.jpg
児玉さんがこの仕事を始めるようになったきっかけは、
ある日、水色のゴミ袋に入れられて捨てられていた白い大きな犬を見つけたときからでした。
そのゴミ袋には、「犬 死」と紙が貼られていて、児玉さんは大変ショックを受けたそうです。
今まで、なんとなく保健所で処分される犬がいるんだろうとは思っていたけれど
なるべく見ないようにしてきた。
でも、そういうことを伝えていかなければ、と思うようになったそうです。
そうして、児玉さんの活動が始まりました。
今は、ノラ犬はほとんどいなくて、
保健所や動物管理センターに連れられてくるのは
何らかの理由で飼えなくなったどうぶつが大半でした。
オリの中で悲しそうな目でこちらを見ている犬たち。
みんな、飼い主に捨てられた犬たちでした。
飼い主の手に負えなくなって捨てられたり、
犬が高齢になり、飼い主が最後を観取るのが辛すぎるから、という理由でつれてこられた犬もいました。
職員の方の説得もむなしく、引き取られる犬や猫たち。
処分の仕方も、安楽死ではなく、ガス死だそうです。
たくさんの子猫が麻袋に入れられて、ガス室に置かれた写真も見せてもらいました。
また、迷子のどうぶつが保健所に連れてこられても、
たったの2日で処分されるそうです。
もし、自分のうちのペットが迷子になったら、そのうち帰ってくるだろうと待たずに
すぐ、警察や保健所に連絡してください、と児玉さんはおっしゃっていました。
私たちにできること。
繁殖しないように不妊・去勢手術をすること。
動物の健康管理についてよく知ること。
しつけをしっかりとし、マナーを守ること(犬嫌い猫嫌いの人を増やさない)
終生、家族として大切にすること。
迷子札をつけること。迷子になったらすぐに警察や保健所へ連絡。
自分では飼えなくても、里親を探す。
このような現実を多くの人に伝える。
児玉さんは、各地で写真展も開催されています。
こどもの森学園でも、11月13日のオープンスクールに合わせて
児玉さんの写真展を開くことにしました。
IMGP8093.jpg
一人でも多くの人に伝わっていってほしいと願っています。