事前学習では、カナダに最初にやってきた人は、アジアから北アメリカに陸を渡って来た人で、南方に移動した人たちは狩猟生活を送り、イヌイットと呼ばれる人達は北部の氷原にとどまったことを知りました。
その後植民地を求めたヨーロッパからイギリス、フランスが進出し、その領土となったこと、英仏戦争ではイギリスが勝利するも、1774年に制定されたケベック法により、フランス語・カトリック教などが容認され、現在のカナダにフランス語とフランス文化が残り続けていることを学びました。比較的新しい国で、国のトップはイギリス連邦国王ですが役目はカナダ総督が担っています。
「日本の30倍ぐらいあって、でかい!それで、標準時間帯が6つもあるんだ。」
「日本の北海道より北にあるからとっても寒そう。」
「イヌイットって、狩りをして肉しか食べない人たちでしょ。それで、生きていけるってすごいやんね。」
「アジアから人が渡ってきたということは、中国の人のDNAとおんなじってことかなー?」
「メイプルシロップって、どうやって作るんやろ。」
など、色々な疑問がわいてきます。
調理実習では、イギリスの伝統料理でもある「シェパーズパイ」、フランス文化が色濃いケベック州の料理でカナダの国民食「プーティン」、デザートには炭鉱の町ナナイモで生まれた「ナナイモバー」を作りました。
プーティン担当の人はまずジャガイモでフレンチフライ(フライドポテト)を作ります。
「短冊に切るって、これぐらいの太さかなー。」
1度ポテトをフライにして、お皿にあげ、冷ます間にソースを作り、出来上がるとポテトを2度揚げします。
「シャカシャカ音がしてる。カラッと揚って、めっちゃおいしい!」
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シェパーズパイ、担当の人たちは、最初に炒めた玉ねぎ・人参などを後で炒めたミンチとあえ、トマトジュース、タイム、コショウを入れ煮込みます。
「トマトピューレとスープ液の代わりにトマトジュースとブイヨンを使う時はどうしたらいいのかな。
スープの量をジュースの量と考えたらいいのかな?」
料理は無い食材を手元にある食材で代用し、工夫して作ることがあります。ちょっと不安ですが、やってみよう。
ナナイモバーはナナイモと言う名の、炭鉱がある町で、炭鉱夫たちが仕事の合間に食べたというチョコバーです。3層に分かれていて、一番下はクルミやココナツ、ココア、グラハムクラッカー、ココアなどの層、二番目はカスタードクリーム、一番上にチョコレートがコーティングされています。手軽にカロリー補給ができるお菓子として作られました。
「あっ!グラハムクラッカーを入れるのをわすれてた!どうしよう!」
「今なら間に合う、もう一度ボールに戻していれたらいいよ。だいじょうぶ、大丈夫!」
時にはアクシデントもありますが、どうしたらいいか考えながら、着々と進めていきます。
炭鉱夫の愛用食だったのでカロリーはちょっと高めですが、チョコとナッツの食感とカスタードが相まって、疲れが癒されそうなお菓子です。
ふりかえりには、
「カナダの料理のカロリーの高さに驚いた。一人でプ―ティンを作ったが楽しかった。」
「シェパーズパイは結構簡単にできて楽しかった。マッシュポテトがとてもなめらかにできた。
また、作ってみようと思う。」
「ナナイモはカナダの場所の名前という事が知れてよかった。時間内にできるかわからなくて焦ったけど時間内にできてよかった。」などがありました。
英・仏植民地であった事がカナダの食文化に強い影響を与えたことを知り、自分の作った料理に歴史を感じられた調理実習になりました。
M.Y