自由の森学園


最後に向かったのは、埼玉にある学校法人 自由の森学園。
駅から車でどんどん山の方へ入ったところにその学校はあります。
来年で30周年、卒業生は6000人を越えるオルタナティブスクールです。
部屋へ案内されると、高等部の校長先生が会議を抜け出してまで対応してくださりました。
自由の森学園が大切にされているのは受験のための学びやではなく、「深い学び」であるということ。
そのために社会の授業では近現代史のみ取り扱い、フランス革命について10時間も学んだとか!
そして、「自由か平等か」ということについてディスカッションし、考えるのだそうです。
「歴史とは暗記ではなく考えること。」お話を聴いているだけでワクワクします。
また、評価の方法は数値ではなく文章。こども達の自己評価も文章、先生からの評価も文章。
テストではかられるのはたった一部ですが、ここでの通知表には今何が必要か、どうしてこの評価なのか、各教科で生徒が自ら考えるようなエッセンスがつまっています。
先生方も5日間学校をお休みにし、夜を徹して何百人分の文章を書ききるそうです。
「ライフライン」だと語られる姿を見て本当に大切にされているのが伝わってきました。
こどもの森も文章評価であったり、こども哲学で深く考えるということを実践したり、目指す方向性が似ているのでとっても共感し、勇気づけられました。
そして校内見学。
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とても立派な木工室に数々の作品が並びます。
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2年かけてイスを彫るのだとか。すごい!
校内には夏休みにもかかわらず中高生がなにやら衣装を作っている様子。授業選択者と有志で浅草のカーニバルに出るそうです。とっても元気で、エネルギッシュなパワーを感じました。
そしてここは、「骨部」の部室。
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なんとこれはイルカの骨です!
他にもサルや豚の骨がたくさん…浜に打ち上げられたイルカの死体なんかが送られてきて、お鍋でぐつぐつ煮込んで骨を取りだし、また組み立てるそうです。面白い!
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手づくりのカヌーやテーブル、ツリーハウス、たくさんの作品。
とにかく「本物」の学びを大切にされているのがビシビシ伝わってきました。
まだまだ見たりなかったのですが、新幹線の時間が来てしまい、後ろ髪ひかれながら学園を去りました。
今回の旅では学校として学ぶことが非常に多かったのですが、何よりも感銘を受けたのは皆さんお忙しい中とても真摯に丁寧に案内してくださったことでした。
お人柄の温かさや謙虚さを感じ取り、私たちも一歩一歩感謝や尊敬を大切に歩んでいきたいと改めて感じました。
キュッと身の引き締まる、そしてあたたかさをいっぱいに受け取った2日間でした。(Y.N)