”マトリョーシカク”(入り子立方体) をつくりを楽しむ


今回の「かずの不思議」は、ロシアの入子人形「マトリョーシカ」ならぬ、「マトリョーシカク」を、折り紙でつくって楽しみました。 ロシアの民族人形マトリョーシカは、人形の中から次々と小さな可愛い人形(写真①)が現われますが、マトリョーシカク(四角)は、最初の立方体から次々と次第に小さな立方体が現われます。 写真① 写真① 「最初の立方体(写真②-1)を傾けると、たちまちパッと変身(写真②-2)します」 「変身て何なん?」 「トランスフォームのことやろ・・・」 いまや「変身」は、一昔前の子どもたちのことばになってしまったようです。 写真②-1     写真②-2 写真②-1                 写真②-2 今回の参加者は4年生1名と5年生4名。4年生の子は折り紙が得意で、5年生に勝るとも劣らない技量の持ち主です。このことは、今回の学習でも後に立証されます。 久しぶりの折り紙のワークショップなので、ホワイトボードの折り紙の原図(写真③)を見ながら、先ず折り紙を正確に折るためのポイントを復習しました。 写真③ 写真③ 「知ってる! 山折と谷折を区別するんや」 「復習はエエから、早く折りたい!」 「今回は、たくさん重ねた立方体が、傾けた瞬間にパッと開く必要があるので、折り目を特に正確に丁寧に折らなければいけません。そのためは、折るときに何をすればよかったですか?」 「折れ線に定規をあて、シャーペンで折り目をしっかりとなぞってから折ればいい!」 「その通りだったね」 さらにここで、子どもたちに、「丁寧にしっかりと折る気持ち」を高めてもらうため、そして折り紙の総数が数え易いように、先ほどの一本に垂らした折り紙(写真②-2)を、渦上に並べ直して(写真④)見てもらいました。 写真④ (写真④) 「ワーッ きれい」、「でも、これだけたくさん折るのは、大変だ!」 「じゃあ、何人かで協力してマトリョーシカクを一組折ってもいいよ」 「いやだ、一人で全部完成したい」、「ぼくも」、「わたしも」…… ということで、結局、時間の許す限り、全員が独りでこつこつと折ることになりました。 (注)実際に折り紙を折る手順は、たて、よこに4等分の印をつけて(たて よこ とも各2回、二等分に折ればよい…この方法も子どもに見つけてもらいました)から、写真③の折り目に従って折りました。つまり、折り紙の原図は各人1枚だけで折りました。 折り紙は、1辺15cmの折り紙から、辺が1cmずつ短くなり、1辺4cmまでがセットで販売されているものを全員分準備しました。しかし、直ぐに全部のセットを渡すのではなく、一つ完成したらその完成度を確認し、必要な修正を助言してから、各人が次の色の組合せを考えて、一枚ずつ手渡す仕方で組立を進めました。 最初の1枚だけは、全員で一つ一つ折る手順を確認しながら作業を進めましたが、後は各々に合ったはやさで自由に折ってもらいました。 当初、4、5枚も折れば作業時間(100分)が終了してしまうのではないかと思っていたのですが、その予想(心配)は大きく外れて、5人のユニットの完成数は11、9、8、8、8 という結果になりました。 予想をはるかに超える枚数になったのは、約80分の作業時間中、全員が折ることだけにひたすら集中して黙々と折ったからです。ちなみに、11枚が折り紙が得意な4年生、他は5年生です。 終わりの時間6分前で、10、8、7、7、7 枚だったのですが、全員が「もっと続けたい!」と希望したので、それぞれもう1枚ずつユニットを追加したのです。 写真⑤は、完成途中の子どもたちのマトリョーシカです。 写真⑤-2 写真⑤ この学習が終った後、「残りもやりたから、24組の全セットをください」と、全員が折り紙をもらいにきました。 (M.M)