蝶を呼ぶ場所づくり~第12回~


9月13日、『空から蝶をよぶ場所づくり』の授業をしました。
こどもの森では環境教育プログラムで校庭に蝶が訪れやすい場所づくりの取組みをしています。
これは、蝶は種類によって決まった植物をエサとして選ぶので、
その習性を活かして、人の目線ではなく、蝶の立場から好む植物を植えて、
校庭を地域がもつ自然環境に合わせたものにしていく環境教育プログラムです。
12回目をむかえた今日も、自然環境調査を専門にされているミッチーさん(道端さん)に蝶についてのいろんなお話をしていただきながらスタートしました。
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まず、長い距離を旅するアサギマダラという蝶についてのお話です。
この蝶は、台湾から沖縄を通り東北あたりまで移動するそうです。
そしてまた涼しくなる秋頃に南下するのだそうです。
その距離なんと2000キロ!一羽の蝶がその途方もなく長く感じる距離を旅していることに驚きでいっぱいでした。
そして、お話を聞いた後はいよいよ近くの千里北公園に調査に出かけました。
良く晴れたお天気のもと、3つのグループに分かれて蝶を探しに行きました。
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公園に着いたとたん、こども達はグループごとに網を持って元気に公園を駆けめぐりました。
子ども達は「あれ、モンキチョウ」「ベニシジミや!」
と最初はミッチーさん聞いていた蝶の名前も、子ども達自身で見分けれる蝶が増えてきている様子でした。
調査を終えて学校に戻り、グループごとで調査結果を記録していきます。
この日はヒメウラナミジャノメ、ベニシジミを一番多く発見することができ、
その他にもモンキチョウ、キチョウ、ウラギンシジミ、モンシロチョウ、ヒメアカタテハも見ることができました。
今日、蝶を見つけた場所の特徴として、日陰が多くありました。
「蝶は変温動物なので暑すぎると動けなくなり、涼しくなる秋に活発になる」と、
ミッチーさんが教えてくれたように蝶にとってもまだまだ大阪の残暑は厳しかったようですね。
蝶も涼しい場所を好んでいる様子を子どもたちも肌で感じていたのではと思います。
また、去年の今頃(9月28日)に子ども達がした調査と比べてみると、
見かけた蝶の種類と数がだいたい似ていることも分かり、
季節によって飛来する蝶が異なることも今日の授業で分かりました。
子ども達も「モンシロチョウは春にいる蝶やと思ってた。」
と秋にモンシロチョウが飛んでいることに新しい発見もあったようでした。
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これからも継続した調査を通して、子ども達にとって自然環境の変化を肌で感じたり、
蝶や他の動植物にとって住みやすい環境を考えたりできる、
きっかけの時間になればいいなと感じました。(T.R)
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