かずの不思議


数理マジック

誕生日の月と日をあてる   動物当てマジック   幸せのオミクジ  

密を避けながら、数理マジック(数の性質や計算結果を利用するマジック)
を、4,5,6年の希望者10名でおこないました

 

1、最初は、計算結果から誕生日の月と日をあてるマジックです

(わたし)   ① 配布した紙に、あなたが生まれた月を書いてください
②  そして、それを2倍してください

(こどもたち) ③  はーい2倍したよ

(わたし)   ④  その結果に5を足してください

(こどもたち) ⑤  5を足しました

(わたし)   ⑥ 次に、その数を50倍してください

(こどもたち) ⑦  50倍したよ。でも、まちがってないかなあ…

(わたし)   ⑧ となりの人と確かめてから、その数に生まれた日を足してください

(こどもたち) ⑨  足したら、3けたの数になった! 4けたの数になった!
(さまざまな賑やかな声)

(わたし)   ⑩ それでは、最後の計算結果の数を教えてください

その数字をもとに、あなたの生まれた月と日を当てます!

すると Aちゃんが手を挙げて、大きな声で「1257になったよ!」

(わたし)   じゃあ、Aちゃんの誕生日は10月7日です。

(Aちゃん)  その通り! なぜわかったの??

(わたし)   計算結果の最後の数からキーナンバーを引けばいいのです

 

(Bちゃん)  キーナンバー知ってるよ。本で読んだ! その数は250です
1257―250=1007になって、10月7日と分かります

(わたし)   よくキーナンバーを覚えていたね。もし6月2日生まれなら、
最後の計算結果は852だから、そこから250を引くと、
852-250=602 → 6月2日と分かるのです

(わたし)   なぜ250を引くと当たるのかが知りたくないかな?

(こどもたち) しりたい、知りたい!

(わたし)   生まれた月を〇、生まれた日を□にして、最初の指示通りに計算します、
(といいつつ、ホワイトボードにこどもと問答しながら記入)

⑤までの計算結果は、〇×2+5 となるね。すると、
⑥までの計算で、(〇×2+5)×50=100×〇+250
⑧までの計算で、100×〇+250+□
ここまでの結果で、キーナンバーが250と気付いたかな?
キーナンバー250を取り去ると、100×〇+□ です。
もし、生まれた月が6で、日が2なら、〇=6、□=2 なので
最後の計算結果は、 602 → 6月2日 と解ります!

(補足)この説明では、合点がいかない子がいましたが、文字計算は未学習なので無理の

ないことです。それでも、数名から「わかった!」の声が上がりました。

2.次は、動物当てのマジックです
下の小円の中心に12個の数字、大円の周辺には12の動物の絵と名前があります


(わたし) 1.小さな円を、動物が描かれた大きな円盤の中心にピンでとめます
2.小円を回転させて、みなさんは黙って小円から数字を1つ選びます
3.そして人差し指を立て、選んだ数字の真下の動物からその数字分だけ
時計の針と同じ向きに指を移動します
4.そして、その場所の動物を見つめて「覚えました!」と言ってください
5.この間ずっと後ろ向きで、何も見てないのに、わたしはその動物を当てる
ことができます!

(その後の展開)当ててほしい人を募って数名で試したら、全部正解。一人の女子が、
「当て方がわかった!」といったので、実際に前でやってもらったら、
なんと全部正解。その後10分くらいの間に8人のこどもたちが、
当て方を見つけました!

それは、小円の13の下の動物の名前をいえばよい でした
        でも、なぜそのやり方で当たるのかは、だれも答えられませんでした

(わたし)   小円の数字が12よりも大きいときは、それから12をひいてやると、
13→1、14→2、 … 24→12 となるから、これらの数は結局、
1、2,3,4,… 10,11,12 と時計の文字盤と同じ数字が
時計の文字とは反対向きに並んでいます。その数字から逆向きに数字
分動けば、必ず1つまり13の場所にもどるのです 分かった?

(こどもたち) だいぶん分かったような気がしてきた!

(こどもたち) やっぱり、全然わからん!

(こどもたち) 理由は分からんけれども、当て方は分かった

(わたし)   よくわからなかった人は、後でもう一度ゆっくり考えてみてください。
それでもわからなかったら、いつでもアミを訪ねてください。

 

 

3.最後は、「幸せのオミクジ」です

(わたし)   今配った紙には5つの漢字が書いてありますね。「吉」はしあわせ、いい
ことがある、「凶」はこまったこと、不幸なことがあるという予言の言葉
です。そして、「大」「中」「小」はその大きさの程度を表しています

(こどもたち) お正月のオミクジとおんなじや!
「大吉」はとってもいいこと、「大凶」はとってもよくないことなんや

(わたし)   このオミクジの紙の上を、ルールに従って各人がおハジキを自由に
動かしていくと、最後に「アッ!」ということが起こります

(こどもたち) なにが起こるんやろう?? 楽しみやなあ

(わたし)   それでは、オハジキを動かすルールを説明します

1.先ず、☆のついた「中吉」に、自分のオハジキを置きます

2.次から、私が指示した時はその通りに、「自由に」といわれた時は、
自分が思った通りの回数と方向で左右に動かします
3.そして、オハジキが左端か右端についたら、反射して反対方向に
動かします

(具体的な例での確認)

オハジキが「大吉」にあるとき、「3動いてください」と指示された結果は、

①最初からずっと左に3進めば「中吉」、② 最初左に2進み、方向転換して右に

1進めば「大凶」、③最初右に1進み(反射)して左に1、方向転換して右に1回なら「小吉」、④最初右に1進み(反射)して左に2なら「大凶」です

(わたし)   さあ、始めるよ!(全員が緊張気味に、集中して聞いています)
1.☆のついた「中吉」に、自分のオハジキを置いてください
2.4動いてください(途中で左右の向きを変えるのは自由です)
3.数も向きもすきなだけ動かしてください(回数は覚えておいてね)
4.1回だけ動いてください(向きは自由です)
5.さっき動かした回数だけ動かしてください
6.最後に、右へ2動かしてください。

(こどもたち) ぼくは大吉になった。 わたしも大吉です。… 全員が大吉や!
だから、「幸せのオミクジ」なんか!

(わたし)   もう一回やってみましょう
…………・…………・…………・…………

(こどもたち) やっぱり大吉になったよ!
途中は自由に動かしたのに、どうしてみんな同じになったの?

とっても不思議だ!!

(わたし)   これは、「奇数と奇数、偶数と偶数を足せば、いつでも偶数になり、
奇数と偶数を足せば奇数になる」という数の性質を使ったマジックです
幸せのオミクジの表で、この性質を確認すれば、必ず最後は「大吉」に
なる理由が分かります。是非、みんな自分で考えてみてください
もし、正しい理由が本当に分かれば、最後に全員が「大凶」になる
「不幸なオミクジ」のつくり方も発見できます!

(M.M.)

感想(原文のまま)
1.動物あてマジックは、おしえてもらうまで、わからなかった
2.動物あてマジックは、さいしょ、なんで?となったけど、よく考えたらわかってスッキリした! あと「幸せのおみくじ」は、みんなが幸せになりたいんだな―って思った!
3.幸せのおみくじ、いろいろためしたけど、絶対大吉になって「すごい!」。動物あて
マジックは、しかけにきずいてスッキリした!! 誕生日マジックのしかけが知りたい! 全部おもしろかったし、楽しかった
4.幸せのおみくじで、全員大吉になるのがビックリした。動物マジックを考えた人は凄い5.動物あてマジックがおもしろかった。幸せのオミクジで、なんで大吉になるのか、ビックリした
6.一番さいしょにした動物のやつで、13の下の動物がいつもあたっているのはすごい
7.なんでみんな大吉になる?
8.自分のうまれたつき×2をして、それに5をたして、そのかずかける50をして、生まれた日をたして250をひくと、自分のたんじょうびになっておもしろかった
幸せのおみくじで、ちゃんとコマをうごかしたら、さいごはぜったいに大吉になって不思議だった