『ブタがいた教室』を鑑賞しました


今日のテーマ学習は映画鑑賞。
『ブタがいた教室』です。
人と動物の関係は、「食」でも強くつながっています。
生きていくために大切で基本的なことなのに、スーパーで並んでいるお肉を買う生活に命と向き合う機会はなかなか持てません。
『ブタがいた教室』は、とある小学校の6年2組でブタを飼うところから始まります。
最後には食べることが前提なのですが、飼っているうちにブタは「Pちゃん」と名付けられ、クラスの一員のように愛されてゆきます。
半年ほど経ったときからブタを食べるか食べないか、クラス全員での議論がはじまります。
映画では実際に子どもたちが話し合い、涙を流したり怒ったり悲しんだり…
担任の先生はあえて結論には導かず、子どもたちに正解のない問いをゆだねます。
結論は卒業式の前日まで出ず、子どもたちの葛藤する姿が丁寧に描かれていきます。
子どもたちは真剣に見入っていました。
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特に動物を飼ったことがある子や、想いが入り込んだ子たちは涙が止まらない様子。
スクリーンの中では、白熱した議論が繰り広げられます。
Pちゃんを食肉センターにもっていくか、3年生に引き継いで育ててもらうか。
命の長さは誰が決めるの?
何のために生きてるの?
3年生にまたこの話し合いをさせて、結論を先延ばしにするの?
最後まで食べるのが責任なんじゃないの?
ぐっと心がしめつけられるようでした。
映画を観終わって、放課後に何人かの子どもたちに聞いてみました。
「6年2組の一員やったらどうする?」
「どっちの意見にも反対!担任の先生に飼ってもらう。だって食べるとか絶対無理やろ!」
「まず飼うときに反対する~!だってあんなに話し合って苦しいやん。」
「最初は食肉センターの方に手挙げるけど、後から引き継いでもらう方に変わるー!」
「食べる!形は見えなくなるけど自分の中に入って、ずっと心に残るやん。それに、ブタも食べてもらった方が嬉しいと思うねん。」
それぞれに何かを感じ取っているのが、子どもたちの眼差しからひしひしと伝わってきました。
『人間と動物の良い関係』。
正解のないテーマはまだまだ続きます。(Y.N)