リバティ大阪の見学と松永さんのお話


 2学期のテーマでは、「障害って何?」について取り組んでいます。
 
 障害があることが(ハンディキャップ)が問題なのではなく、障害があることで参画しにくい社会(バリア)が問題なのであって、周りの私たちもその一端を担っているというような感覚を少しでももってほしいと思いっています。
 今回の学習では、本などの調べ学習だけでなく、当事者の方のお話を直接聞く機会をなるべく多くもつことを大切にしています。今回は、その一回目として、リバティ大阪に見学に行き、学芸員の松永さんのお話をききました。
 リバティ大阪では、まず見学をしました。
 最初に子どもたちが興味をもったのが、いのちのコーナー。
 お母さんの産道に見立てた穴。真っ暗で心音も聞こえます。
 「怖い~」「おもしろそう~」「何これ~?」
 何回も繰り返し通る子もいれば、なかなか通れない子もいました。
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 生まれたあかちゃんにみたてたお人形を抱けるコーナーも。
 「首をささえてあげないとだめよ~」とスタッフの方に教えてもらいながら抱っこ。
 「結構、重いな~」「ほんとや~」
 抱っこしている子どもたちの顔もにこやかでした。
 民族衣装の体験コーナーも大人気。
 朝鮮のチマ・チョゴリ、沖縄やアイヌの伝統衣装を着せてもらい、ご機嫌でした。
 「スタッフも着て!着て!」と言われ、記念撮影。
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 別のコーナーでは、大きな町のイラストを見て、障害のある人がどこでどんな風に困っているかを見つけるコーナーも。
 「あ、そうかあ。」「ここでも、困ってる!」
 次々と、見つけていました。
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 ビデオを見るコーナーもあり、熱心に見ているこどもたちもいました。
 見学の後は、学芸員の松永さんのお話をききました。
 テーマは、「障害って何?」
 障害をもっていることが問題なのではなく、障害があるから参画しにくい社会のしくみが問題なのであって、そこがなくなれば、障害をもっていても困ることは少なくなる。
 エレベーターが日本で初めてできたのが、大阪の地下鉄、喜連瓜破駅。
 「だれでも乗れる地下鉄をつくる会」というのができ、声をあげていくことで、今では当たり前のようになっているエレベーターの設置が可能になった。
 松永さん自身、障害をもっていて、ずっとつらい思いをしてきた。障害をもって生まれた自分が悪いんだ。なんでこんな体に生まれたんだろうと思っていた。けれども、いろんな人と出会う中で、障害をもっていることが悪いんじゃない、障害があっても参加できる社会をつくっていくことが大事なんだと思うようになった。
 こういった内容を1時間ほど、お話してもらいました。
 子どもたちは、松永さんの質問に答えながら、お話を聞いていました。
 これから、学校に当事者の方にきていただいて、直接お話をきいたり、体験をしたりします。
 その中で、子どもたち一人ひとりが何を感じていくのか、子どもたちの心に何が残っていくのかわかりませんが、人生を生きていく上で、いざというときに、支えになる何かが残っていってくれることを願っています。
(M.F)