空から蝶をよぶ場所づくり ~3回目~


「空から蝶を呼ぶ場所作り」第三回目の6月29日は、またとないような好天に恵まれ、みな意気揚々と千里北公園に向かいました。
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いつも鬼ごっこなどをしている原っぱの東側、一段低くなった草むらに足を踏み入れると・・・そこは、あぶの天国。目を上げると、無数のあぶが飛び交っています。他の昆虫類を食べるあぶが多いということはそこが豊かな場所である証拠との言葉通り、面白いようにいろんな蝶が次々に捕まります。
あんまり多いので、虫かごに入れずに、網の中にいるところを観察し、記録したらすぐ逃がすということが増えてくるほどでした。
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 今まであまり確認できていなかったベニシジミが、今回は一番多く、蝶の発生の季節による変化を体験できました。
学校に戻って、蝶を呼ぶために植えた草や木を観察している時も、ベニシジミを呼ぶためのスイバの傍には、ちゃんとベニシジミが来てくれました。こどもたちがいっぱいいるのを警戒してか、ベニシジミは傍の塀にそっと止まっているだけでしたが、そのうち卵を産み付けに来てくれることでしょう。
また、レモンイエローの鮮やかなキチョウを捕まえた子どもが、学校まで連れてきて玄関のところで放したら、キチョウを呼ぶために植えたネムノキの近くにしばらくいてくれたのも、「やっぱりな」と嬉しいことでした。
その後、校舎内に入り、ベニシジミは野原、アカシジミは林や森、今日帰りがけに2頭捕まえたヒカゲチョウは森の日陰・・・と、蝶には種類ごとにそれぞれ決まった居場所があり、そのことを知れば、捕まった蝶の名前を見るだけで、そこに行かなくてもどんな場所かわかるようになるよというお話を聴きました。
ベニシジミが好きな草はスイバ、草が茂っているのは野原、だからベニシジミがいるのは野原、一方、アカシジミが好きなのはクヌギやコナラ、それが茂っているのは林、だから、アカシジミは林にいるんだねという説明をこどもたちは頷きながら聴いて、まとめのプリントに書き込んでいました。
また、ヒカゲチョウが捕まったことで、千里北公園は草原が拡がっているけれど、端っこの方には森と呼べる場所もあるとわかり、これから、どんな蝶が見つけられるだろうとますます楽しみになりました。(N.T)