スコーンとザッハトルテ


2学期はヨーロッパの料理でイギリスの“スコーン”とオーストリアの“ザッハトルテ”(チョコレートケーキ)を作りました。
まずヨーロッパの地図を見ながらイギリスとオーストリアをさがし、そのまわりで知っている国があればプリントの地図に書き込みます。料理の前に地理を知り、その国についてのイメージをふくらませていきます。
「ドイツ知ってる~」
「スイス知ってるけどどこかな~。雪がいっぱいあるからさむいやんなぁ。」
「でも暑い国でも山の上の方は寒くて雪があるとこがあるで。」
「インドでもそんなとこあるな~。」
「えっ、イタリアってここなんや。」
「ながぐつみたいなかたちやで。」
「ここスペインや。」
「ポーランド知ってる~。」
「オーストリアといえばほら、有名なひとおったやん。ほらほら、そうや、モーツァルトや。」
「モーツアルト知ってるんや~。」 
スコーンはイギリスで午後の紅茶のひと時に食べる伝統的なお菓子です。生地をていねいにのばしコップで型を抜いていきました。こねすぎたのか焼き上がりは硬くなってしまいました。でもホイップした生クリームをつけて食べると口々に「おいしい~!!」とうれしそうな顔。アップルティーもいっしょにいただき楽しいティータイムになりました。
ザッハトルテを作る時、ある男の子が言いました。
「あのな、チョコレートを湯せんするときには絶対に水がはいったらあかんねん。一滴もいれたらあかん。失敗する。」
そう言ってチョコレートを入れた鍋をそっとお湯の入った鍋に浮かべ、手慣れたようすで混ぜて溶かしていきます。
ザッハトルテ画像
以前、カカオからチョコレートをつくった経験のあるその子の言葉を他の子たちはじっと聞き入っていました。また買い忘れた小麦粉を持ってスタッフが急いで戻ると、真剣に卵白を泡立てる子たち、バターと砂糖を懸命にすり混ぜている子たちとそれぞれに役割を分担して進めていました。チョコレートをコーティングして濃厚な味に仕上がったザッハトルテ、切るのはちょっと難しかったけれど子どもたちの満足のいく出来上がりになりました。