かずの学習 その2


かずの学習には個別学習の他に“かず共同”があり、やはり“ことば?かず”の基礎学習の時間にしています。
これはスタッフ提案の特定の内容をグループで学ぶ形の共同学習です。
1つの内容を3?4回て学ぶ自由選択の学習です。
自由選択といっても、スタッフから毎回いくつかの参加条件が出され、子どもたちのレベルにあった内容の“かず共同”への参加を勧めています。
もちろん必須では無いので、かず共同を選択しない人は同じ時間に個別学習の“ことば?かず”の学習をしています。
“かず共同”の内容は、新しい分野の導入(学び初めの導き)の学習や、すでに学んだ事を整理してまとめる学習など様々です。
みんなで1つの問題についていろいろな考えや方法を出し合って、
自分とは違った解き方を知ったり、友だちの考えをもとにさらに自分の考えを深めたりしながら、みんなで学ぶ時間です。
たとえば、「わり算ってなに?」の様子です。
「わり算知ってる、分ける事や、計算も出来るわ!」という子どもたちが選択していました。
それでは分けてもらいましょう???という事で、
“1人が何個ずつになるか”分離量(1つ2つと数えられるもの)や連続量(1つ1つが別れていなくて長さやかさなどの単位を使って大きさや量を数えるもの)の物を実際に分けてもらいました。
長いリボンを3人で分けるのには??
「まず長さ測ってみよう」
「先に1mずつ分けようよ」
「それからどう分ける?」こうしたら、ああしたら、と少し苦労‥…。
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「全部分けられたぁ!」
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分けた物をボードに書き込んでもらい、それを式にしてみました。
式の中のそれぞれの数字が何の数か考えました。
「人数と思う、5人や」「えー!5枚ずつになったという事やからこれは紙の枚数なん違う?」
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縦書きのわりざん計算も方法さえ分かれば大丈夫という事で、大きな数にも挑戦してみました。
「出来たらもっと大きな数を割ってもええ?」
どうぞどうぞ割ってみて下さい!
今度は
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“◯こずつに分けたら何人分、何皿分、何袋分できるか”をまた実際に分けてみました。
前回と同じ様に、式にしたり、それぞれの数字が何の数かを考えました。
12個を3人で分けたら1人4こずつ、12個を3こずつ分けたら4人分できる。
どちらのわり算も式にすれば12÷3=4
“全体量”とか“1あたり量(単位当たり量)”とかは
子どもたちの生活には馴染みの無い言葉です。
この段階では2つのわり算の違いが分かれば良いと思っています。
ただ、
「わり算はかけ算知ってるから計算できる!」と、計算技術の訓練だけで終わるのではなく、
なぜそんな式になるのか、式のそれぞれの数は何の数(量)なのか、を考える事も
やがて割合や速度や比を学ぶ道へと進んで行く為に大切な事です。
“かず共同”では、いつもの個別学習より少し広く、時には深く、友だちと共同で“かず”と付き合う時間です。
(H?Y)