今回の世界の料理はロシアです。
最初に事前学習をしました。
「ロシアと言えば・・・?」という質問には、「毛皮の暖かそうな帽子」「プーチン大統領」「ピロシキ」「ボルシチ」「冷戦」「北方領土」「ウオッカをお茶のように飲む」「アジアからヨーロッパにある国」などそれぞれのイメージを出し合いました。
ロシアは世界の陸地の8分の1にあたる面積で、国内の時間差が10時間あるなど、私たちには想像できないほどの広大さであることを知りました。国土の9割が北緯45度より北に位置し、一年中凍った「永久凍土」と呼ばれる土地が4分の3を占めます。首都モスクワは-30°以下に下がる日もあるそうです。
春には「ダーチャ」と呼ばれるセカンドハウスに移動して野菜や果物を栽培、収穫してはピクルスやジャムなどを作ります。また秋にはキノコ狩りをし、たくさんのキノコを乾燥、ビン詰め、マリネなどにし、保存食作りに励みます。長い冬をペチカ(暖炉)に保存食を用いた温かい料理やボルシチなどのスープをかけ、寒さをしのいで春を待ちます。大地の恵みを享受して暮らすロシア人の食文化は家庭料理にあるようです。
調理実習では「ピロシキ」と「ボルシチ」を作りました。
お昼休みに作業を始めたピロシキの皮の生地は、中の具材を作る段階でちょうどよい大きさに発酵していました。人数分に切り分け、一つずつ綿棒で伸ばし、ピロシキの皮を作りました。玉ねぎやキャベツ、ニンジンを刻み、炒めて塩コショウで味付けし、ゆで卵を加え中に入れると具材の出来上がりです。日本ではピロシキは油で揚げますが、ロシアではオーブンで焼くことが多いということなので、今回は本場仕立てのオーブン焼きにしました。
ボルシチはキャベツや玉ねぎ、にんじんなどの野菜をいため、鶏肉、ソーセージを加えたモスクワ風ボルシチです。炒めたお肉と野菜を合わせ、ビーツを加えると、お鍋の中のスープの色がパッと変わりました。「うわースープが赤くなった!!」
なんだか不思議な味がするように思えました。
みんなテーブルに集まり、スープを一人分ずつ深皿に入れ、その中にサワークリームを入れました。スープの色がきれいなピンク色です。焼きあがったピロシキも配られ、みんなで「いただきま~す!」
「ロシアの大家族みたいやな~。」という声が聞こえました。
「想像した味とは違っておいしい!」「色がピンクでどんな味がするのかと思ったけど
すごくおいしくできてよかった。」など色と味のギャップに驚いた様子でした。
ピロシキもふっくらと焼き上がり、こちらもとてもおいしくできました。
厳寒の国、ロシアの家庭料理は私たちの心も温めてくれるようなほっこりとしたお料理でした。
M.Y