韓国研修旅行では、その日程の大部分を堤川(ゼチョン)ガンジースクールで過ごしました。
今回、旅行が決まってから2年前にIDEC(国際デモクラティック教育会議)でお会いした孫校長を通して学校と連絡を取り、交流を受け入れていただきました。
※IDEC報告会の記事は→こちら←
ソウルから長距離バスを使って移動して、バスの停留所までお迎えに来ていただき、無事到着!
出迎えていただき、玄関口で歓迎されました♪
「アニョハセヨ~」と挨拶すると歓声が上がりました!
お昼過ぎだったので、早速食堂でご飯をいただきました。
堤川ガンジースクールは中学生と高校生が学ぶ学校。
たくさんの人がいました。
毎回のようにキムチなどの野菜や肉やお魚がしっかり出るご飯を、毎日たっぷりいただきました。
その後にひとりひとりにお菓子をいただいたり、本当に常に心温まるおもてなしをしていただき、
”おもてなし”の国、日本顔負けでした。
ご飯の後は、学校の中を案内していただきました。
石鹸づくりの部屋、放送室、調理室、通称「オタク」という漫画の部屋がある休憩小屋、図書室、
外には木工室や卒業生が建てたという音楽小屋、溶接の道具がある倉庫、鶏小屋など様々な部屋があり、
広いグラウンドも合わせて、とても豊かな学びの環境でした。
中でも特徴的だったのがトイレです。
汲み取り式のコンポストトイレで、中高生の担当の人が毎日汲み取った大きなバケツを処理します。
トイレは外にあるその一つの小屋だけ。日本ではなかなか見ることのない環境でした。
さて、案内をしてもらった後はサークルになってお話しました。
実は案内をしてくれた人たちは、学校案内の役割を引き受けているメンバーでした。
その人とたちと、お菓子を食べながらお話をしました。
校舎の玄関のところでは、人がたくさん行きかっていて、そこで休憩をしているとたくさんの人に出会って、交流ができていました。
その日から、中学生は寄宿舎に入れてもらい、スタッフは先生の1人のお家にホームステイをすることになりました。
中学生たちは、高校生たちに案内されて寄宿舎に行き、スタッフとも別れて行動することになりました。

寄宿舎の中は、なかなかの環境…生活力が鍛えられたようです。
夜が明けて2日目。朝ごはんを食堂でいただき、週1回の集会へ。

そこで全校に紹介していただき、自己紹介をしました。
その後は、各クラスに分かれて活動。
1年生は1年生のクラスへ。2年生は、2年生のクラスと3年生のクラスに分かれました。
1年生のクラスでは、歓迎も兼ねて外の売店までお出かけをして、お菓子を買ってみんなでお話をしました。
2、3年生も、外でサッカーをしたり、まずは一緒にできることをしようということで言葉も通じにくい中ですが、共に活動しました。
その後の時間は、音楽の時間ということで民族楽器を教えてもらいました。
3種類の打楽器の使い方を順番に教えてもらい、最後は合奏。
共にリズムを刻みました♪
午後は、3つの職業体験クラスに入れていただきました。
石鹼づくり。
丁寧にやり方を教えてもらい、スマートフォンで翻訳を駆使しながら進め、
石鹸とリップクリームを作りました。
素材は全て天然のもの、添加物の入っていないものでした。
人数分があるようにと材料を用意してくれ、綺麗な箱に入れて、お手紙まで添えていただきました。
木工のクラス。
充実した機材をお借りして、丁寧に教えてもらい立派な箱を作り上げました!
団結力のあるチームでした。
溶接体験。
本格的な溶接を体験し、残った時間で火を起こして鍋にサツマイモを入れて蒸してキムチと一緒に食べました♪
あたたかくておいしい時間でした。
この日は、女の子たちがホームステイに出かけ、男の子たちは寄宿舎で宿泊でした。
ガンジースクール3日目。今回のメインイベントである「キムジャン」が始まりました!
まずは、学校の畑まで歩いて行って、大量の白菜を収穫。
トラックに載せて運びました。
そこから白菜をさばく段階に入ります。
手分けして包丁を使ってどんどんさばいていきました。
それを塩漬けするまでが、 1日目の仕事。
早目の時間に目処をつけ、あとはのんびり。

ただ、夕食を食べた後に、一部の有志による次の日のための下ごしらえがありました。
そこには、こどもの森からも2人の有志が参加!

塩漬けした白菜を洗って、香辛料をつけられる状態にします。
暗くて雨も降りしきる中、作業は行われました。
そして、キムジャン2日目は香辛料をとにかく塗っていく作業でした。
広い食堂のスペースに、たくさんのビニールプールを並べ、周りに座り、投げ込まれる白菜と香辛料を和えていくという作業。
服が赤くなってしまうほど、激しい作業でした。
大勢で協力して、お昼までで作業は完了。午後はゆったりと過ごしました♪
キムジャンが終わった次の日は日曜日。特に予定のない日でしたが、学校からバスで少し行った町の中心地でフリーマーケットがあるというとこで、そこにでかけることにしていました。
午前中はのんびり過ごしていましたが、ある先生からの提案で、学校の中でパン作りの仕込みをしていると聞き、見学させてもらいました。
実際の様子を見たり、スマートフォンで写真を通して解説してもらったり。
それからバス停に行き、バスを使って町へ。
フリーマーケットでは、食べ物がたくさん売っていて、ガンジースクールで中高生が作ったものもありました。
出店されている方の中には、日本に関わりが深い企業に勤めた経験があり、日本語もできる方がいました。
今は退職してご夫婦で移住して田舎暮らしをされている、とのことでした。
たくさんおいしいものを食べて、カフェてゆったりしたりして、休日を満喫しました♪
週が明けた月曜日。この日は、もう1つのメインイベントである「交流ワークショップ・日本紹介紙芝居」の日でした。

お互いの想いを言葉にして出し合い、読み上げて共有しました。
中には、日本に対していい印象を持っていなかったけど、実際に会ってみたら可愛かった、
というコメントもあり、それぞれが率直な想いを出し合えた印象でした。
更に、日本紹介紙芝居。

紙芝居担当が、みんなに協力してもらって作った力作を披露しました。
そして、日本文化紹介としてけん玉を紹介し、お土産として自分たちのお金で購入したけん玉をプレゼント。
みんなでけん玉に取り組み、盛り上がりました。
その後は、もうこの日がゆっくりできる最後になるということで、再び歓迎の時間を作ってくれました。
ドッチボールやリレーをして身体を動かしたり、おやつのトッポギをご馳走になったりしました。
最後の最後まで歓迎の気持ちを形にし続けていただいて、本当に心も身体もあたたまる時間でした。
ガンジースクール最後の日。
この日も体験学習をさせていただきました。
書芸のクラス。
外部講師の方に、しっかり教えていただきました。
書道ができる部屋も充実しています。
もう1つは伝統料理のクラス。
いつも食堂でお料理をしていただいている方から、お祝いごとの際に作る色とりどりの料理を教わり、
みんなで作って、大勢で一緒に楽しくいただきました。
そして午後になると、お別れの時間。最後にこちらで用意したメッセージボードをお渡ししてご挨拶。
かなり距離のあるバスターミナルまで車2台で送っていただきました。
本当に充実した日々を過ごすことができました。
堤川ガンジースクールのみなさん、本当にお世話になりました!
ありがとうございました!
(J.S.)
※今回の韓国研修旅行は公益財団法人日韓文化交流基金の助成を受けています。
その後の観光についてはこちら↓
【Twitterのまとめ】
1日目~11日目のすべて
1日目(出発~ソウルのホテルへ)
2日目(ガンジースクールへ・ガンジースクール見学)
3日目(ガンジースクールにて・歓迎と体験学習)
4日目(キムジャン~1年間のキムチ作り~1日目)
5日目(キムジャン ~1年間のキムチ作り~2日目)
6日目(ガンジースクールの休日・フリーマーケットへ)
7日目(日本紹介紙芝居・交流ワークショップ)
8日目(ガンジースクール最終日・体験学習とお別れ・ソウルへ)
9日目(観光①DMZ・景福宮・南大門市場)
10日目(観光②戦争と女性の人権博物館・日本大使館)
11日目(帰国)