今学期のワールドオリエンテーションのテーマは、差別~誰もが安心して暮らせる世界へ~。
10月は、いろんなマイノリティ(少数の人)の人権について知って考えていきました。
この日はセクシャルマイノリティ。
性のあり方にもいろんなものがあります。そのことを映像を通して学んでいきました。
実はこの日は、映像を見る前に、簡単なワークショップをしました。
いろんな色の折り紙を並べて、自分が好きな色や自分を表していると感じるものを選んでどう選んだのかを説明してみたり、隣の人の印象に合う色を選んでその理由を説明したり…
そのようにそれぞれに好きな色や自分を表すような色、他人への印象として感じる色があります。それはどれも違う色であってもいいわけです。
性のあり方も、実はそれと同じようにいろんなものがあるのです。
そんなことについて知って、同じように人権が認められているのだろうかと考えてみました。
この日のテーマは「ホームレス」。
ホームレスというのは状態を指す言葉。一時的に住む家のない状態にあることを意味します。
そんなホームレスの状態にある人が多くいる、大阪市の西成区でこども夜回りを行っているNPO法人こどもの里の子どもたちの姿や、路上生活者の方の生活のドキュメントを見ました。
その中には、中学生が路上生活者を襲って、その人が命を落としてしまった、というお話も出てきます。
そんなことが起こってしまう社会をどう捉えるのか。
いろんな視点から考えて、最後は自分の言葉でまとめました。
情報のインプットをきっかけにして、自分で考え、言葉にまとめます。
この日は在日外国人に関して。
実は中学部のスタッフのれなさんは在日韓国人。そのことは知っていたものの、詳しくお話を聞いたことがありませんでした。
この日は、その立場からお話してくれました。
いつも使っている、学校では馴染みのお名前以外に、別の本名があること、
それを名乗り始めた時の気持ち、将来を考えた時の「就けない仕事」のこと…
その立場にならないと、普通にしていては気付くことのないことがたくさんあります。
れなさんは、「学校の先生」になるには国籍上ハードルがあると考えていたので、子どもの頃の将来の夢から「学校の先生」は除いて考えていたそうです。
でも今はこどもの森学園でそれに近い立場のお仕事ができています。不思議なことのようで、当たり前のことのようで…。
そんなことも、差別や人権を考えていく良いきっかけになりました。
※れなさんは小学部の低学年でもお話されました。
この日は、韓国との関係について考えてみました。
日本の歴史の事実、それの捉え方、情報を探っていくといろんな立場からいろんな意見を発信している人がいることがわかります。
「併合」という言葉と「植民地化」という言葉はどう違うのか。
「正解」のないように見える問いがたくさん見えてくるようで混乱しますが、いろんな視点から情報を得た上で、自分はどのように考えていくのか。
次の時間では、その続きで多角的に見るということに関して復習した後に、さらに韓国との関連で歴史をたどり、朝鮮戦争についても考えてみました。
朝鮮半島は38度線で南北に分けられていて、未だ休戦状態。それに至るまでの経緯を学びました。
歴史を知ることと、それを知ることの大切さに気付き始めています。
スクリーンになっていたホワイトボードに映った地図をなぞって、休み時間にもその周りに関して考えていろいろ話していました。
10月でいろんなことを学びました。そして11月は”差別~誰もが安心して暮らせる世界へ”に関して「個人テーマ」を決めて調べてまとめて発表します。そして韓国に行く前にそれぞれが「リサーチテーマ」を持って行って、それも現地でリサーチして帰国後にまとめる予定です。
発表は12月13日(火)を予定しています。お楽しみに!(J.S.)
※中学部は現中学1年生と小学6年生(来年度から)であれば、ご入学できます。
ただ、定員がいっぱいの場合もありますので、詳しくはお問い合わせください。
tel:072-735-7676
mail:info@kodomono-mori.com
(担当:佐野)