泉佐野漁港に行きました


今学期のワールドオリエンテーションのテーマは『食』。

漁業・農業・畜産業のさまざまな分野に携わる方から直接お話を聞くことで、

私たちの食生活がどのようにして成り立っているかを探っていきます。

今日は漁業について学ぶために泉佐野漁港に出かけました。

学校から1時間半、電車に揺られたどり着いた先は関西国際空港の近く、

大阪府で一番大きな漁港です。到着してすぐに漁船が停泊している波止場でお昼ごはんを食べました。

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海をのぞくと魚の群れや少し大きい魚を見ることができました。

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お昼ごはんの後は、漁業組合の方に紹介いただいた漁師さんからお話を聞きました。

泉佐野漁港は、昭和30年代から始まる歴史があること、毎日のお仕事の様子や漁の方法、

大阪湾の環境のうつり変わり、漁師さんが減ってきていること、海の魚を守るための取り組み、

漁業が抱えている課題などを説明していただきました。

次に子どもたちからの質問です。

「どんな魚がよく採れますか?」

「海に酸性雨の影響はあると思いますか?」

「水曜日が休みなのはなぜですか?」「○○さんは小さいころから船に乗っているのですか?」

「漁業組合とは何をするところですか?」「夜に魚は採らないのですか?」

「後継者不足についてはどんな対策をしていますか?」

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そんな子どもたちの興味に一つ一つ、わかりやすく丁寧に答えていただきました。

そしてせりを担当している方より、手を使って値段を表現することを見せてもらうと

「すごーい!それを(せりの場で)一瞬で理解できるようになるなんて!」と驚きの声が上がりました。

最後に、漁師さんが「今、一番望むことは昔の干潟(砂浜)が戻ってくること。砂浜が戻ると、

魚が戻り豊かな環境になっていく。埋め立てをするばかりだと、自然の流れに逆らっていくことになる。」

「漁師さんは、海と魚を守るための努力をしていることを忘れないでほしい」と

子どもたちにそんなメッセージを伝えられていたことが印象的でした。

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お話を聞いた後はせりを見学しました。ひらめ、いか、かに、カレイ、太刀魚・・・

いろいろな魚が水槽から次々と水揚げされ魚が買い付けられて行く様子を見ました。

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次に子どもたちが楽しみにしていた市場を見学しました。

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港からすぐあがった新鮮な魚を前にお店の人とやり取りをしながら、お家へのお土産を買う子もいました。

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子どもたちのふりかえりでは

・水がきれくなりすぎると魚が減っていく(川から流れる水がろ過される時に、魚にとって必要な栄養素が減る)ということがわかった。以前は水が汚くなったから魚が減っていると思っていた。

・空港ができたことで良いこともあれば悪いこともあると分かった。潮の流れが変化してそこに住む魚の種類が変わった。

・漁ができる時間が決まっていて、夜に魚を獲ることは禁止されているとわかった。(乱獲を防ぐため)

・稚魚の放流を行っていることを知った。漁をしているだけでなく漁師さんたちが努力をしてきている。

 

漁師さんのお話を聞いたり漁業の現場に触れることで、子どもたちのなかで新しい発見が広がった一日なりました。

泉佐野漁業組合のみなさん、ありがとうございました。(R.T)