暮らしとエネルギー発表会(18年度3学期ワールドオリエンテーション)


3学期のワールドオリエンテーション「暮らしとエネルギー」の発表会を行いました!

1人目は『電気に代わるエネルギー』

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今回のテーマから思いついたのは「電気」。よく考えてみると、身の周りにあるものは電気で動いているものだらけ。それに疑問を持つこともなく過ごしているのは、電気に依存しているということではないかと感じて、電気の役割を電気以外のエネルギーでできないのかを考えてみました。

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世界中でどれだけの電気が無駄になっているのか、日本が電気の原料をどれだけ輸入に頼っているのかを示しながら、電気の役割を整理しました。

その中で、電気でしかできないと考えられるものを他のエネルギーでできないかを検討しました。しかし、今の暮らしの質を落としてまで電気を節約するということは難しい。つまり「新たなエネルギーは昔の暮らしよりも便利で、環境に良くなければならない。」そんなエネルギーを見つけることはできませんでした。

では今できることは?ということで、目の前にできることをしておく大切さを伝え、その間に新たな技術が開発されるように、将来を見据えました。

 

2人目は『再生可能エネルギーが及ぼす生物への影響』

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再生可能エネルギーは自然を活用して電気を作っているから、きっと自然に対して害があるのではないか、と思い調べてみました。

再生可能エネルギーの現状についてまとめ、風力発電の仕組みを図を用いて解説。そして実際に自然に与えている影響について伝えました。

風力発電機を立てるために森林破壊が起こっていること、鳥が風車に当たって死んでしまうという「バードストライク」のこと。

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ただ、そんな影響が分かってきて、何もしていないわけではありません。影響を調査したり、風車にぶつかりにくいように色を塗ったり、いろんな対策が行われています。

今回の学習で、良いとされている再生可能エネルギーにも自然への悪影響があることがわかり、その対策も学び、0にはならないとしても自然をできるだけ守ってクリーンなエネルギーができるようにと考えました。

 

3人目は『潮力発電と地熱発電』

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日本のエネルギー問題について考えると、再生可能エネルギーが必要ではないかと思い、日本でやりやすそうな方法は?という問いを立てて考えました。

島国である日本の周りには海がたくさんある、そして火山がたくさんある、というところから「潮力発電」と「地熱発電」を取り上げることにしました。

それぞれの仕組みを図を示してわかりやすく説明。メリットとデメリットをまとめて、最後に自分の考えを伝えました。

電力が自由化されているので、情報を知って、それぞれが選択することが大切。そして知っている人はそういうことを日々の話題にしていくことが大事だと伝えました。

 

4人目は『エネルギーを自給自足で生活できるのか?』

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知り合いに電力を自給自足して暮らしている人がいる。なぜわざわざそんなことをするのか、という疑問が浮かびました。また調べていくと、身近に届く電気は電力会社から送られているため、送電ロスがあり、実際に使われる電気の何倍もの電気が作られていることをしりました。

では今の生活を維持したままで電力を自給自足した生活ができないのか、検討してみました。

 

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調べて見つけた都会で自給自足をしている家庭のことを紹介。電力会社とは契約せず、ソーラーパネルと蓄電池を揃え自家発電。テレビと電子レンジがないくらいで、他は一般の家庭と変わらない生活をされているます。

実は初期費用を通常の電気代で割っても、もとを取るのに40年近くかかります。ソーラーパネルの耐久年数を考えると、もとは取れない、ということになる。それでも、地球環境を考えてそうしている人がいる、ということがわかりました。

他にもいろいろな身近でできる発電を紹介し、自分自身はどのようにしたいかについて伝え、皆さんもどうしたいかを考えてほしいと結びました。

 

5人目は『原発・放射能』

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2011年3月11日の福島の原発事故の影響について知って、気になり、現状を知りたいと思いました。そもそも原発とは何か、メリット・デメリットについて伝え、福島の事故以来、原発の稼働率は下がりました。

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ただ事故によって、その処理にかかる費用など、損害が大きかったこともわかりました。

最後に世界的に見た原発の分布を紹介し、世界から原発がなくなるのかどうか?を考え、なくなることはないかもしれないが、それぞれの国がエネルギーについて向き合っていけば、対処法が見つかっていくのではないかと伝えました。

 

6人目は『学校の電気について』

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学校の電力消費量を調べ、小学部の校舎で行っている太陽光発電にも注目して、どのくらいの割合が再生可能エネルギーで賄えているのかを調べました。

月による電力消費の変化や、太陽光発電の発電量の変化が分かりました。

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その上で日本の再生可能エネルギーの発電割合を増やすために何ができるのかを検討。今学期の学習で滋賀のエネルギー政策に携わる中嶋さんのお話を紹介。日本で再生可能エネルギーの発電量を増やすのはそう簡単ではない。しかし、電力消費量そのものを減らせば、再生可能エネルギーの発電量を増やさなくても、その割合を増やすことはできます。それをグラフを用いて説明し、節電の大切さを伝えました。

 

7人目は『バイオマス』

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再生可能エネルギーの中でも、今後より注目されてくるであろうバイオマス発電を取り上げました。

そもそもバイオマス発電とは何かを解説。しかしバイオマス発電にもデメリットがあり、燃料の木のチップを生産するコストがかかるなど、課題があります。そもそも現状のバイオマス発電の多くは他の燃料との混合発電で、不完全だそうです。

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そんなバイオマス発電の中でも、直接燃料を燃焼をさせてエネルギー を生み出す方法以外に、生ゴミや廃油などを発酵させてエネルギーを生み出す方法があることを伝えました。その方が燃料使用後も肥料に使えるなど、メリットが大きいようでした。

日本はエネルギー自給率がかなり低い国。だからこのような技術に関心を寄せて、再生可能エネルギーで安定して発電できる方法が増えていけば、と締めくくりました。

 

8人目は『OHMASA-GAS』

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エネルギーについて向き合った時に、いろいろなエネルギーがあることが分かり、どのようにまとめようかと悩んでいた時に、お家で聞いたのがOHMASA-GAS(オオマサガス)でした。

大政さんが経営する日本テクノ株式会社が、酸素と水素を合わせて調和させたガスを開発。それを使って発電すると、不思議なことに驚くほどの発電効率になるという夢のようなガスです。

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過去にテレビで紹介された時の映像を紹介。また著書を読んで学んだことを紹介しました。

そしてこの情報がある時を境に全く報道もされなくなったことに疑問を感じました。調べてみると。経済産業省や原子力規制委員会が反対しているという情報がありました。理由は爆発する可能性がある危険なガスだから。

ところが安全性は研究によって証明されているという情報もあり、それがメディアで報道されたこともあったとか…

何かしらの圧力が働いているのではないかという話も…

もしかしたら、地球温暖化を止める技術は既にあるのかもしれない、そういう情報が表に出られない背景があるのかもしれない…そんなことを伝えました。

 

9人目は『再生可能エネルギー発電』

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これからのエネルギーを考えた時、再生可能エネルギーの重要性を感じ、今回詳しく調べてみることにしました。

いろいろな再生可能エネルギーの発電方法を紹介。そして、それらを利用して、日本が国としてどのようにしていくといいのかを考えてみました。

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再生可能エネルギーの発電を増やして電力の自給率を上げる、バイオマス発電の技術を研究して新たな産業を広げる…など、提案を考えました。

個人的な提案としては、再生可能エネルギーの技術が発展していく間に、火力発電の改良を加えていくこと、公共機関に積極的に太陽光発電パネルなど再生可能エネルギー発電の機器を設置する、など具体的なものを挙げました。

 

以上のようにそれぞれの視点で暮らしとエネルギーについての発表ができました。

会場からの感想では、ひとりひとりが自分の言葉で語っていて伝わるものがあったという声がありました。また今後の日常生活のエネルギーへの関わり方も変わっていくのではないでしょうか。

(J.S.)