第13回教育カフェ・マラソン~徳谷 章子さん


今回は、NPO法人ハートフレンド 代表理事・事務局長をされている徳谷章子さんをお招きしました。
はじめの40分ほど、徳谷さんに話題提供をしていただきました。
「ハートフレンド」が生まれた背景のお話から始まりました。

徳谷さんは、先生と子育てを両立されていたとき、育児ノイローゼになられました。治療で回復後、地域の子ども会に参加されました。子ども会では、子どもは卒業するとともに離れ、また親も家庭の事情などで離れ、つながりが消えていく現状を解決するため、約10年前に、「子どもが主人公になる居場所づくり」として誕生しました。

< ハートフレンドの生まれた理由 >

  • 親の孤独と不安
  • 群れて遊ぶことが激減
  • 子どもの顔が見えない
  • つながりが生まれない

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続いて、「ハートフレンド」の事業内容などをお話いただきました。

「ハードフレンド」は、主に母親が運営する児童館として誕生しました。
約10年近く続いてきた成功の要因として、子どもの遊び場だったのが、大人の交流(つながり)の場にもなったことが挙げられます。

個人団体を法人化するとき、徳谷さんは不安でいっぱいだったそうです。しかし、関わる大人がそれぞれの得意なことでサポートすることで、不安がなくなったとお話されました。

事業としては大きく、「学びのてらこや」「遊びのてらこや」「大人のてらこや」「育児サポート」があります。
子どものてらこやから始まり、参加する大人から自分たちも学びたいとの要望があり、大人のてらこやが生まれました。そして大人のてらこやに参加された人が、子どものてらこやのサポートになり、世代を超えつながりが生まれました。

今年、改修のために寄付を地域に募ったところ、予想をはるかに超える方(278名)からの支援を頂き、始めの「子どもの居場所づくりが、町づくりになった」と強く実感されたとお話がありました。

そしてお話は終わり、今回の熟議の話題は参加者から募りました。

『 地域で人を巻き込むためにはどうしていくか 』

熟議は2つのグループに分かれて、約35分ずつの2回しました。
各グループ、いろいろな視点からこのテーマについて、活発に対話をはかりました。

「あまり関心がなかった人」「巻き込まれている人」「巻き込んでいきたい人」「巻き込まれたい人」など多様な人が対話しました。

私のいたグループの声をいくつか挙げます。

  • 徳谷さんのような行動力のリーダーが必要(←徳谷さんご自身はリーダーを否定)
  • キーパーソンとの信頼関係は欠かせない
  • どこでも同じニーズがある訳ではなく、必要とされている地域で行わないといけない

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また、地域の課題なども出てきました。
その中で、10年間でのトラブルについての質問がありましたが、徳谷さんは、トラブルはなかったとお話されました。なぜなかったのか

「できる人が、できることを、できるときにする」

誰かがするのではなく、できる人がすることで、無理をせずに参加するルールが共有されていたことをお話がありました。優先順位が事業よりも家族であり、多くの人が参加しやすい雰囲気が「ハートフレンド」にはあるそうです。

また参加者の中でイベントをされている人からは、「人を巻き込とかあまり考えていない。まず自分が楽しむことが大切!」との意見もあり、徳谷さんも10年間楽しかったというお話がありました。

どう巻き込むかと相手のことを考えるよりも、自分がまず楽しむことで、相手も関心などを抱き、参加されるのではないでしょうか。

毎回参加はできていませんが、今までの熟議の中で一番笑いの多い熟議でした! 参加者が全員楽しみました。

熟議で出た話を最後に各グループからほぼ1分発表してもらい、共有をしました。グループ意見の中から「楽しむ」「助け合う」などのキーワードがありました。
クロージングのご挨拶を頂き、最後まで笑顔でいっぱいのひと時でした!!

徳谷さん、そして参加していただきました皆様ありがとうございました。
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最後になりますが、去年10月に始まり13回目ということで、2年目に入りました。多くの人に参加して頂き、ありがとうございます。

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