第17回教育カフェ・マラソン~植月 千砂さん


2月のカフェ・マラソンは、美山町にて「アースガーデン」を主宰されている植月千砂さんです。
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植月さんは、パーマカルチャーに基づくオーストラリアの学校の取り組みを記録した『子ども達が作った食べ物の森』を翻訳出版されています。

さて、「こども達が作った食べられる森」って、なんのことでしょうか。

それは、オーストラリアの小学生が校庭に作った「森」のことだそうです。
整然とした「畑」ではなく、より自然の生態系に近づけているのだそうです。

子ども達がガーデン活動に夢中になったのには理由があります。
それは、様々な計画や実践が彼ら自身の決定に委ねられていること。

校庭のどの場所につくるか?
資金をどうやって得るか?
そんなことを子どもたちのプロジェクトクラブで話し合い、その決定を受けて、教師が教科横断的に授業の内容をコーディネートするそうです。
森づくりの手段として必要な知識を得たり、言語でも森づくりに使う言葉から学んだりと、机上だけの勉強とはまったく違いますね。

後半の熟議では「こども達の食べられる森から得られる学びのアイデア」ということで話し合いました。
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どこの班もまず出てきたのは日本の公立学校で取り組むことの課題でした。
「学力」保証や教師の忙しさ、1クラスの人数の多さからの限界。
それでも取り組んでいるところがあるが、「失敗」を避けるために、結局教師が手をかなり出してしまう現状などなど。
でも、たくさんの面白いアイデアも出てきたみたいです。
私のいた班では「かくれんぼしながら野菜が食べられる」とか、「旬の野菜を物々交換していくプロジェクトを子どもたちが行う」とかそんな意見も出ました。

子ども達の「学力」は生きるための手段であって、目的になってしまうとたくさんの苦しさやゆがみが生まれてしまう。本当に大切なのは何か?

そんなことを改めて考えた時間になりました。
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次回の教育カフェ・マラソンは3月21日(金・祝)です!
話題提供はSIOネットワークの施治安さん。祝日なのでいつもはお仕事で来られない方にも足を運んで頂けるのでは、とワクワクしています。
1月程前からお申込みを開始しますので、ぜひお申込みください♪(Y.N)

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