メディアリテラシー~ワールドオリエンテーション発表会19年度3学期~


今学期のワールドオリエンテーションのテーマは「メディアリテラシー」。短い期間でしたが、メディアについてクラスで一緒に考えたり、講師の方をお招きしてお話を聞いたりしました。

メディアリテラシー~3学期ワールドオリエンテーション~

そして、クラス内の「おまとめ会」的に発表会をしました。

 

司会の人から今回のメディアリテラシーの学習について簡単に紹介がありました。

今回の発表は

・ショートプレゼン(中学生)

・グループに分かれてディスカッション(一般参加あり)

というメニューでした。

 

まずは一人ひとりショートプレゼンをしていきました。

 

「SNSとマスメディア」

自分にとって一番身近なメディアであるSNSに注目し、マスメディアと比較してみました。

マスメディアは同じ情報を多くの人に伝えているけど、ソーシャルメディアは多種多様な情報がある。信憑性を判断するのは難しいけど、多種多様な意見がある方が、真実に近いことが見つかる可能性があるのでは、と考えました。しかもSNSを見ているだけでも、世間で何がニュースになっているかは大体知ることができています。

このテーマに取り組んで、自分で情報を選択する能力が大切だと感じました。

 

 

「なぜイメージCMを作るのか」

メディアについて考えようとすると、CMや広告というメディアに興味がわいて、近年よく見かけるように感じる「イメージCM」について調べてみることに。

CMの種類についてまとめ、イメージCMが増えてきているのは以前より「話題性」が大切になってきているからだと考えました。それは今は視聴者が自分で詳しい情報を簡単に調べられるようになったという社会の変化とつながっているのではないか、と。

だからこそCMのイメージと商品の質は別だという意識で見る必要があると感じました。

 

 

「ネットのない生活」

メディアとは何かを学んで自分のことを考えてみたら、自分がスマホに頼りすぎていて「依存」に近くなっているのではないかと感じました。

そこでインターネットを使わない生活をしている人について調べたり、デジタルデトックスについて調べ、自分もスマホやテレビを使わない生活をしてみました。その結果

・暇になった

・よく食べるようになった

・準備が短い時間でできるようになった

・考えるようになった

・持っていないと不安を感じるようになった

ということを感じました。

そしてスマホを使わない生き方もすごくいいなと感じ、聞いている人にもぜひ考えてみてくださいと呼びかけました。

 

「You tube と本の使い分け」

普段よく使っているYouTubeというメディアきっかけに、今回の学習で1冊は本を読み切ってそれを基に発表をするという目標を立てて取り組み、YouTubeと本というメディアを比較して、自分なりの使い方を考えました。

その過程で、情報の発信の中には、発信者の意見が入っているものとそうでないものがあることに気づき「事実と意見(主観)」の区別が重要だと学びました。

 

その上で、YouTubeは気軽に見ることができるので広く様々な情報を得るのに使い、そこで出会ったテーマについて深く掘り下げたい時に本を使う、という形を見出しました。

 

「自分が使うSNSのメリットとデメリット」~ネット・SNS・スマホ依存~

メディアの中で普段使うことが多いのはスマホを使ったSNS。そこでそういうもののメリット・デメリットについて調べて、その依存症について考えてみることに。

SNSとは何か、そしてなぜ自分はSNSを使っているのか、ということを振り返って言葉にして、自分にとってのメリット・デメリットをまとめ、もしSNSがなかったらどうなるのか、ということをイメージしてみました。

 

更に、スマホ・インターネット依存の特徴についてまとめました。

その結果、必要な時以外になるべくスマホを使わないようにする、わからないことはまず自分で考えてみたり、周りの人に聞いてみる、現実世界で出来る新しい趣味を見つける…

など、今後どのように使っていきたいかを言葉にして伝えました。

 

 

「TVとラジオの速報性」

メディアの中でも、本や新聞は最近のことを書いてあるものがあるとはいえ、過去のことを伝えている。それに対して、ラジオやテレビは今(現在)を伝えることができる。そのようなメディアが、例えば地震速報のような情報をどのように伝えているのかに興味がわき、調べました。

 

リアルタイムの地震情報はどのように伝わっているのかを調べ、ラジオとテレビのメリット・デメリットの比較しました。

何気なく届く情報の裏側を知り、それぞれのメディアの価値について目を向けることができました。

 

 

「真実を見極める力」

最近よく見かけるコロナウイルスの報道。ただ、情報によって出てくるデータが異なっていて、それはメディアの種類によって違いがあると感じました。そこで、普段よく見るYoutubeと一般的なテレビやラジオなどのニュースの情報や働きを比較してみることにしました。

Youtubeの方が信頼性は低いと思われがちですが、テレビなどの報道もスポンサーの影響を受けているというので、本当に信頼できる個人だとわかることができれば、Youtubeの情報の方が信頼できるということもあるのではないか、だから信頼できる発信者を見つけられるようにしよう、と考えました。

2学期に韓国に行った時、行く前に見ていた報道とのギャップについても伝えました。

 

「フェイクニュース」

メディアに目を向けた時に関心がわいたのはフェイクニュース。次々と作られているフェイクニュースについて、それがどのように法律に触れるのか、実際に発信された時の被害はどの程度のものか、について調べました。

 

表現の自由がある中で、名誉棄損や営業妨害につながることがある。拡散する側にも何気ない気持ちで拡散しても、それが大変な被害につながることがある。

そのことをリアルに感じ、情報拡散への責任を感じました。

普段から関心がある法律という視点で、メディアについて考えることができました。

 

「解釈」

メディアが発信している情報をそれぞれがキャッチする時に、必ず「解釈」が入るのではないか。つまり受け取り方によって変わってくるのではないかと思って、自分のテーマにしました。

4種類の新聞の同じ日の紙面を、同じ事件(京都アニメーション放火事件)に関する記事を比較しました。

事件についてどれくらい詳しく触れているか、遺族の話にどのくらい触れているか、など、違いが見られました。

自分が興味を持っているアニメという視点で、メディアに触れてみて、普段は考えない視点で物事を見るきっかけになりました。

 

「メディアとサイコロジー(心理)」

『世界を信じるためのメソッド(森達也 著)』を読んだこと、歴史を見た時にメディアを上手く使って人の心を動かして自分の影響力を大きくした人がいたと知り、サイコロジーに着目することにしました。

ナチスドイツのヒトラー・軍最高指導者の一人ヘルマン・ゲーリングのことについても調べましたが、今回はルワンダでラジオの報道による影響で大量虐殺が起こってしまったということについて取り上げました。

情報はそのまま受け取るのではなく、まずは疑ってみること。メディア=悪というステレオタイプで物事を見るのではなく、良くも悪くもあるという視点で向き合いたい、と感じました。

普段大好きなメディアとして触れているラジオの影響について考えてみる機会になりました。

 

そして後半は一般参加の方にも入っていただき、グループディスカッションを行いました。

各テーブルで、発表を見た感想やメディアに関するテーマについてディスカッションしました。

 

活発な対話ができました!

 

各テーブルで話したことを全体でシェア!

 

参加者の方から全体の感想もいただきました。

 

ディスカッションで書いた模造紙はこちらです↓

 

ディスカッションをしてみるのは初めての試みでしたが、とても実りがある時間になりました。(J.S.)