前回に引き続き、マレーシア研修旅行の旅行記です。
X 全日程のまとめはこちら↓(とってもこまめにツイートしてくれてて、ライブ感満載です)
マレーシア3日目の朝は、テタレとカヤトーストで始まる。
今回お世話になった宿泊施設は、Toojou Kota Kinabal(トージョー・コタキナバル)。
吹き抜けのフロントには楽し気な滑り台が設置されており、
ビリヤードなどの遊具もあって、ホテルステイも楽しめる場所でした。
吹き抜けのフロントには楽し気な滑り台が設置されており、
ビリヤードなどの遊具もあって、ホテルステイも楽しめる場所でした。
子どもたちは4グループに分かれてのドミトリー泊。
そして朝ごはん。
ホテルの近所にあるカフェで、マレーシアならではの朝食、
テタレとカヤトーストをいただきました。
ホテルの近所にあるカフェで、マレーシアならではの朝食、
テタレとカヤトーストをいただきました。
テタレは、紅茶と練乳をひいて泡立てたもの。
ワールドオリエンテーションの小テーマで「テタレ」を調べていた女子がいて、
事前にその存在は知っていましたが、いよいよ現地での実食。
ワールドオリエンテーションの小テーマで「テタレ」を調べていた女子がいて、
事前にその存在は知っていましたが、いよいよ現地での実食。
お店の人が目の前で実演してくださいました。

このように高いところから注いで泡立てます。すごい。

気になるお味は・・・甘い!
甘いミルクティーです。
甘いミルクティーです。
そして、カヤジャムを塗ったカヤトースト。
カヤジャムは、ココナッツミルク・全卵・砂糖を混ぜて煮詰めた、マレー半島で親しまれているジャムです。
こちらも事前学習で調べていた人がいて日本で食べていましたが、本場カヤトーストを実食となりました。
カヤジャムは、ココナッツミルク・全卵・砂糖を混ぜて煮詰めた、マレー半島で親しまれているジャムです。
こちらも事前学習で調べていた人がいて日本で食べていましたが、本場カヤトーストを実食となりました。
甘くておいしい!
マレーシアの人は甘いものが好きみたいです。

水に浮かぶ美しいブルーモスクで、イスラム教に触れる。
この日ひとつ目の訪問先は、コタキナバル市立モスク。
モスクとは、イスラム教寺院のこと。
ここはムスリムの衣装をレンタルして参拝することができます。
モスクとは、イスラム教寺院のこと。
ここはムスリムの衣装をレンタルして参拝することができます。
さっそくみんな気に入った衣装を選び、いざモスクへ。


中に入ると、係の人がいろいろ説明をしてくれました。
「正面にある文字は、右がアッラー、左がモハンマドの名前です。
イスラム教と言えば月と星のマークですが、実はそれよりも
この名前の文字の方が本物のシンボルなのです」

「神は創造主であり、目に見えない存在です」
「イスラム教では、1日5回お祈りをします。
お祈りをする時間は地球と月と太陽の動きによって計算されていて、
毎日少しずつ違ってきます。」
お祈りをする時間は地球と月と太陽の動きによって計算されていて、
毎日少しずつ違ってきます。」
ワールドオリエンテーションでモスクについて調べていた女子は、
係の人の説明をしっかり録画し、情報を漏らさずゲットしていました。
係の人の説明をしっかり録画し、情報を漏らさずゲットしていました。
するとそこに、日本のトヨタで30年働いていたという方が現れて、
さらにいろんな話をしてくださいました。
さらにいろんな話をしてくださいました。

「おじぎは45度で。額を床に、腰よりも頭を下にします。
神さまをリスペクトしているという意味です。
血液が頭にめぐるので、身体にもいいのです」
「衝立で囲われているコーナーがありますね。そこは女性用のお祈りの場所です」
「なぜ女性はヒシャブをして肌を隠すのか。女性は尊いものなのです。
カバーされていない女性とカバーされている女性、どちらが高貴だと思いますか?」
この話を聞いた女子たちは、モスクを出たあと一様にこの話を批判していました。
まるで女性をモノ扱いするかのような、男尊女卑の考えを感じ取ったようです。
まるで女性をモノ扱いするかのような、男尊女卑の考えを感じ取ったようです。
このようなイスラム教の上下関係が強い価値観は、こどもの森のような自由な考えを持つ人たちには到底受け入れがたい感覚ですね。

思いのほかお話の時間が長くなり、モスク全体を見学する時間がなくなってしまいました。
モスクの持つ色彩や幾何学模様の美しさにため息をつきつつ、次の訪問地へと向かいました。
フィリピン移民集落。
無国籍の人たちが住む、秘密の場所。
今回の旅でもっともインパクトのあった場所と言える、フィリピン人移民集落。
ここには国籍のないスール族、バジャウ族の人たちが5000人も暮らしているそうです。
政府から隠れて暮らしているため、場所の特定や写真はNG。
ここには国籍のないスール族、バジャウ族の人たちが5000人も暮らしているそうです。
政府から隠れて暮らしているため、場所の特定や写真はNG。
バスを降りて森の中の村へと足を踏み入れると、そこには小さな手作りの小屋が立ち並ぶ集落がありました。
家々は沼地の上に建っており、家と家は細い板を張り巡らせた通路でつながっています。
沼はごみで溢れかえり、道にもごみがたくさん落ちていました。
やせこけたニワトリやネコが歩いていました。
奥に進んだところにある、ミーティングスペースのようなところで
ここの人たちを支援しているNGO団体「エルシャダイセンター・サバ」の職員の方にお話を伺いました。
ここの人たちを支援しているNGO団体「エルシャダイセンター・サバ」の職員の方にお話を伺いました。
〈お話の概要〉
・1980年代のミンダナオ紛争時代にフィリピンから逃れてきた人たち。
当時はマレーシア政府も難民として受け入れていたが、今は不法滞在となっている。
当時はマレーシア政府も難民として受け入れていたが、今は不法滞在となっている。
今、4世代目。出生届を出せないまま。
・出稼ぎに来ている人もいる。
フィリピンよりマレーシアの方が最低賃金が高いから。
フィリピンよりマレーシアの方が最低賃金が高いから。
でもIDがないので不法就労。
・政府的には存在しないここの子どもたちは、当然公教育が受けられないため、
エルシャダイセンター・サバでは、ここの子どもたちの教育支援をしている。
このNGOは2020年に設立された。
エルシャダイセンター・サバでは、ここの子どもたちの教育支援をしている。
このNGOは2020年に設立された。
・教育がないため、ごみが溢れかえっている。トイレは床に穴があり、そのまま沼に落とす。
暑いので子どもたちが沼に飛び込んで、感染症で亡くなることもある。
暑いので子どもたちが沼に飛び込んで、感染症で亡くなることもある。
教育は本当に大事。
・今、マレーシアは経済発展中で、街のあちこちで建物を作っている。
それを安い労働力でここの人たちが支えているという現状がある。
政府も警察も実はこの村のことを知っているが、あえて放置しているという、微妙なバランスで成り立っている。
それを安い労働力でここの人たちが支えているという現状がある。
政府も警察も実はこの村のことを知っているが、あえて放置しているという、微妙なバランスで成り立っている。
目の前に広がる人々の暮らしを見ながら聞いた、
マレーシアが抱える課題の困難さを思い知ったお話でした。
マレーシアが抱える課題の困難さを思い知ったお話でした。
集落の子どもたちと交流。
おかれた境遇は違っても、変わらない子どもたちの笑顔。
集落にある「学校」におじゃましました。
ここには50人ほどの小学生から16歳までの子どもたちが集まっていました。
ここには50人ほどの小学生から16歳までの子どもたちが集まっていました。
交流担当の人たちが、こどもの森のことや日本について紙芝居的に紹介してくれました。
そして、マレーシアの人たちも知っているという「幸せなら手をたたこう」をみんなで一緒に歌い踊りました。
そして、マレーシアの人たちも知っているという「幸せなら手をたたこう」をみんなで一緒に歌い踊りました。
そのあとは数名のグループに分かれて、一緒に折り紙。
紙飛行機がとても人気で、ここの子どもたちは喜んで飛ばして遊んでくれました。
紙飛行機がとても人気で、ここの子どもたちは喜んで飛ばして遊んでくれました。
ふたりの子どもたちの将来の夢を聞く時間もありました。
一人はスール族の12歳女の子。
「将来は医者になって村の人たちを助けたいです」
もう一人もスール族の12歳女の子。7人きょうだいの5番目。
「将来は先生になって、読み書きできない人の助けになりたいです」
とても純粋な子どもたち。
しかし、無国籍である以上、医者になることはおろか、この村から出ることすらできない境遇なのです。
この集落にもたくさんのイスラム教徒がいるのに、
イスラム教を国教とするマレーシアは同じイスラム教徒を排斥しているという現実に
とても重い気持ちになりながら、集落を後にしました。
イスラム教を国教とするマレーシアは同じイスラム教徒を排斥しているという現実に
とても重い気持ちになりながら、集落を後にしました。
午後からはウォーターフロントへ。
おみやげを買ったり、食べ歩きをしたり。
昼からは一転、街ブラとお買い物タイム。
円卓囲んでの中華ランチを堪能した後は、グループに分かれてフリータイムでした。
円卓囲んでの中華ランチを堪能した後は、グループに分かれてフリータイムでした。

ここでもやぱり「ナシゴレン」が。ナシゴレンは炒飯。どこの店にもある感じでした。
Center Pointという大きなショッピングモールで買い物したり、
海沿いのマーケットで山盛りのフルーツや民芸手工芸品を見たりしてすごしました。
海沿いのマーケットで山盛りのフルーツや民芸手工芸品を見たりしてすごしました。

ショッピングモールの催事場で。

ショッピングモールの食品売り場に「AYAM」の缶詰が積みあがっていました。ワールドオリエンテーションで「AYAM」を調べていた人が現物に対面。

マーケット。とっても広くてにぎやかでした。

建物内に民芸品のお店が所せましと並んでいました。
ホテルに帰って、ほっと一息。
今日の振り返りと、洗濯と。
モスク、移民集落、マーケットと、盛りだくさんな一日でした。
今日もそれぞれ振り返りをして、ビリヤードして。
今日もそれぞれ振り返りをして、ビリヤードして。
そろそろお洗濯が必要な人はコインランドリーへ。

明日はいよいよジャングルへ向かいます!
(A.M)