【ワールドオリエンテーション】2024年度はマレーシアへ!事前学習がスタートしました。


今年の海外研修旅行先は、マレーシア。

中学部はこれまで、
韓国、台湾、ベトナム、フィリピンと
いろんな国に行ったことがあるのですが、
今年は初めてのマレーシアに行くことが決まりました。

マレーシア。
東南アジアの中心にある、熱帯雨林気候の国。
旅行は12月上旬なので、それまでにみんなでマレーシアについて学んで、
楽しみな気持ちMaxで行きたいなと思います。

 

マレーシアをこよなく愛する日本人ユニット
Hati Malaysiaのおふたりに
マレーシアについてのあれこれをお話いただきました。

研修旅行の事前学習、第1回目は
Hati Malaysiaの古川音さん、上原亜季さんをゲストに
オンラインでお話を伺いました。

お二人はかつて、マレーシアに留学されていたり、住まれていたりしていたそうで、
そこで体験したことから、マレーシアの魅力にどっぷりとはまられたそうです。
そんなお二人から聞くマレーシアとは・・・

 

マレーシアってどんな国?

◆言語が様々

マレー語が公用語ですが、英語、中国語、タミル語に加え、現地先住民の言語もいろいろ。
一人の人が2~3か国語を使いこなし、会話の中で数か国語がちゃんぽんに。
隣の人が何語を話していても、気にしないというおおらかな文化があるそうです。

見せていただいた動画では、多言語がごちゃ混ぜの会話が繰り広げられていました。

 

◆歴史

かつて、ポルトガル、オランダ、イギリスに植民地支配されていた歴史があり、
太平洋戦争では日本が占領した時代も。
マレーシアの人たちはそんな歴史もしっかり学んでいるので、
訪れる際はわたしたちもそんな歴史を知った上で訪問することが大事、ということでした。

 

◆多民族国家

マレーシア観光局の出している動画を見せていただきましたが、
そこには本当に多種多様な服装をした人たちが登場していました。
ターバンを巻いたインド系男性、スカーフを巻いたマレー系イスラム女性、バディックの服を着た中国系男性、サバ州の民族衣装、インドのサリー、ムスリム用の全身を包み込む水着もあるようです。

街歩きをすると、いろんな服装が見れて楽しいとのことでした。

動画の1場面。 左の女性の水着がムスリム用のようです。

そして驚いたのがカレンダー。
マレーシアのカレンダーは多言語で表記されていて、
西洋のグレゴリオ暦、中国暦、イスラム歴が網羅されています。
中国のお正月の春節祭や、イスラムの断食の日が、国民の祝日に制定されていて、
自分の文化のお祝いの日でなくても、国民みんなが祝日なんだそうです。

カレンダーには干支も表示されていましたが、
11個は動物のイラストなのに猪(中国語で豚のこと)だけ漢字表記になっていました。
それはなぜか?
イスラム教では豚は不浄のものとして扱われているので
豚を想像させるイラストではなく、漢字で表記されているそうです。
そこで漢字で「猪」と書かれているのだそうです。

多民族国家、マレーシア。
1つの国にいくつもの文化が入り混じって、一見混沌としているようで、ひとつになっている。
それぞれがお互いの文化を尊重しあっているのだなあと、深く関心してしまいました。

 

◆バラエティに富んだ食文化

マレー系代表、ナシレマッ(Nasi Lemak)。
ココナッツミルクで炊いた香りのいいごはんを、おかずと混ぜて食べます。

チキンライス(Chicken Rice)
日本ではシンガポール料理として紹介されているチキンライスはマレーシアでも人気。
中国からの移民が考案したそうです。

カレー(Curry/kari)
言わずと知れたインド系。

クエ(Kuih/Kueh)
カラフルなおやつ。マレーシアではおやつをよく食べるそうです。

 

◆食事のマナー

マレー系インド系の人たちは手食ですが、魚の骨を取り除きやすいとか熱さがわかりやすいなどのメリットがあるそうです。

マレーシアでは麵はすすらないこと。

ごはんを勧められたら一口でも食べるのがマナーなんだそうです。
それは、食事せずに出かけてそのまま亡くなってしまった人がいるという伝説があるそうで、
そうなるととても悲しいから、という理由があるらしいです。

 

◆伝統芸能

影絵芝居(ワヤン・クリ)や、マヨン(Mak Yong)というマレー伝統芸能劇があるそうです。
他にも植民地時代に生まれたMuzik Asli、
サバ州の収穫祭、ライオンダンスなどなど、多様な伝統芸能があるそうです。

中学生からお二人に質問。

一通りお話を伺った後は、質問コーナー。

中3の人からの質問は、
「多民族という状態がマイナスに働くことはありますか?」
(お、いい質問だなあと、スタッフ心の声)

それに対し、古川さんから
「昔は民族間の抗争がありましたが、今は多民族だからマレーシアなんだという意識になっています。
違う人のことを干渉しない、そんな文化が根付いています」

なるほど、いい意味で他者への境界線が引かれていて、お互いを尊重しあっているのですね。
マレーシアはいろんな民族がごちゃまぜでカオスな状態のように見えて
それでひとつにまとまっているんだなあと感じました。

別の中3の人が、
「マレーシアは多様性社会の成功バージョン」
と評していました。
確かに!

 

Hati Malaysiaのおふたりが感じる、
マレーシアの魅力とは。

最後にお二人からマレーシアの魅力について語っていただきました。

音さん
「みんな同じ」がいいと思っていましたが、マレーシアはあまりにもみんなが違っていて
人と違っていい、自分は自分でいいと思えるようになりました
それを感じるために、マレーシアに行っています。

亜季さん
学生時代にマレーシア留学をして、今もマレーシアの家族・友人とつながっています。
相手の国のことを知ると、有事が起きても攻撃したりしない。これが本当の平和だと思います。

 

音さん、亜季さん、すてきなお話の数々を本当にありがとうございました!

(A.M)