2022年1学期 ワールドオリエンテーション「マイストーリー」


2022年1学期のワールドオリエンテーションは「マイストーリー」として、自分を知ることから始まりました。

中学部のワールドオリエンテーションでは、ひとつのテーマを探究するうえで、自分の「世界」を広げていくために、多角的に物事をとらえること、いろんな価値観を知りながら他人とつながることを大切にしています。

どんなテーマでも、まずは「自分」から始まります。「自分」の興味・関心あることは何かということも含めて、「自分」を構成しているものに目を向けてみることで、テーマと「自分」をつなぐ鍵となるものが見えてきます。

今回は「自分」がどのような道のりをたどってきたのか、これまでをふりかえることにしました。どんなことが好きだったか、何をしてきたか、何が苦手だったか。忘れていることもあるかもしれない。変わったこともあれば、今と変わらないこともあるかもしれない。そうしたことを思い出すことが、今の「自分」を知るヒントになります。

「小学校に入る前」「低学年のころ」「高学年のころ」「中学校に入学してから」と4つの区分に分けて、ふりかえっていきました。まずは、それぞれに思い出せる範囲でワークシートに書き始めてみましたが…「忘れたぁ、覚えてないわぁ」と頭を抱えてしまう人も。

そこで、3人1グループに分かれてインタビューをしあいました。「小学校低学年の頃にはどんな遊びをしていた?」「何をするのが楽しかった?」などの質問に答えながら、思い出を呼びさましていきます。「なかなか思い出せない」という人には、インタビュアーの人が「さっき話してた遊びは誰としてたん?どこで遊んでたん?それは何年生のころ?」と記憶を導くように質問を重ねていました。このインタビューは自分を知るだけにとどまらず、お互いを知る機会にもなりました。

最後に、自分年表を作成しました。「自分」のための自分年表なので、形態や書きたいことは自由です。その時々の自分の気持ちをイラストを入れて表現したり、好きなものの遍歴をグラフに書き込んだり、それぞれが工夫してまとめていきました。書きあがった年表を見て、「根本的なところは小さいころからほとんど変わってない」ということに気づいた人もいました。

「マイストーリー」のしめくくりとして、「自分語り」をしました。自分が大切にしているものを持ちより、サークルの真ん中においたら、中心に向かって言葉を投げるように、一人ずつ自分の話をしていきます。そして、周りの人は静かに話をしている人の言葉に耳を傾けます。

これまでの経験や、大切なものの話、今感じていることなど、中学生たちは率直に思いを話してくれました。前の学校のことや、こどもの森に通うようになってからの変化について、話してくれる人もいました。クラスメイトのこれまで知らなった一面に触れました。自分のことを自分の言葉で語る、とても大切な時間を共有することができました。

「自分」から始まるワールドオリエンテーション、これからどんなテーマにつながって、それぞれの「世界」がどう広がっていくか、楽しみです!(S.N)