今回のワールドオリエンテーションは、こどもの森で『空から蝶を呼ぶ場所づくり』を通して
生き物や環境について教えてくださっている講師・みっちーさんの“私の物語”を聞きました。
お話のなかで、みっちーさんが生き物に興味を持ったきっかけ、
環境コンサルタントのお仕事をしながら感じたこと、都市や道路の開発が自然にあたえる影響、
絶滅していく動植物、生態系のピラミッド、里山の仕組みなどをわかりやすく紹介をしていただきました。
「環境コンサルタントをしながら大好きな生き物に触れる毎日だけど、疑問に思った。なんでやと思う?」という
みっちーさんからの質問に、「楽しいだけじゃ、物足りないっておもったんじゃないかな」という意見が。
自然調査をしながらも絶滅していく生き物をただ眺め報告するしかない当時いだかれた葛藤と、
自身の好きな蝶を通して、自然回復をしたいと思うようになったとみっちーさんがお話されると、
「面白い仕事してるなぁ」と子どもたちからの感想がでました。
みっちーさんが「僕に何ができる?僕が持っているリソースを生かしたいと思った。みんなのリソースは?」
と聞くと「歴史とかかな」と、ある男の子が言いました。
お話を聞いた後は、みっちーさんが蝶のアサギマダラを部屋に放してくださいました。
このアサギマダラという蝶、なんと季節の変わり目に2000㎞旅をするのだそうです!
普段はなかなか見れないアサギマダラを近くでながめることができました。
また、このアサギマダラの幼虫とさなぎをいただいて、中学部で飼育することになりました。
さなぎは、エメラルドグリーンに金粉がついていてとってもきれいな姿。こちらはサナちゃん(さなぎのサナ!)、
幼虫はアサちゃん(アサギマダラのアサ!)と子どもたちが名前をつけました。
蝶に羽化するまで中学部の部屋で子どもたちと成長を見守りたいと思います。
みっちーさんからお話を聞いたあとは、「外に行こう」という子どもたちからのリクエストに、
網と虫かごを持って近くの千里北公園に出かけました。蝶探しに慣れている子どもたちは、
「日陰にいるんちゃうかな」と、公園の中を探しはじめました。
この日は天気がよく、モンシロチョウやテングチョウなど、たくさんの蝶を見ることができました。
こうして身近にいる生き物や学校の周りの環境に触れながら、子どもたちと一緒に
自然について感じ、考える機会になっていくといいなと思っています。(R.T)