テーマ学習発表会~高学年クラス~


2学期のテーマ学習の発表の日をむかえました!

高学年クラスの発表の様子です。

ステージで発表する人たちと、ブースで発表する人たちにわかれました。

司会の2人。自分の発表を控え、緊張している中でも、

原稿を考えたり、流れを確認したり、発表の場づくりを精一杯務めてくれていました。

ステージ発表は8組。

1組目は「ネイティブアメリカン」のこと。

現代につながる昔と今の生活のことや、ネイティブアメリカンの名言の紹介を交え、人間の心にある「戦士」と「兵士」の考えについて、彼自身の心にある戦士と兵士に向き合いました。

トップバッターでしたが、とても落ち着いていて、遠い場所の人たちのことを自分に引き寄せて、照らし合わせ、平和を考えていた発表でした。

2組目は「壁」のことについて。

ベルリンの壁のことを描いた絵本「壁」を読んで、今回のテーマに関心を持ち、ベルリンの壁のこと、そして現在の世界にある壁のこと、などについてまとめました。最後には実際の壁ではないが、心の壁のことにもふれ、人と人との間にある壁をなくしていくこと、人の壁とは差別や偏見を持たないこと、そしてそのためには優しい心が大切だということを話していました。

一緒に調べてきた人がお休みだったため、事前にパペットを使って録画した映像での発表も素敵でした。

次の発表は、「堀越二郎」について。電車など乗り物が好きな二人は、今回は飛行機の設計に携わっていた堀越二郎に興味を持ち、彼のすごした時代から平和のことを考えました。

彼らが調べて思ったことは、人の夢を利用するような時代にしないことが大切。戦争は人の夢を利用し、ただ人が死ぬだけのもの。そんな時代や戦争をつくらないために、外国の人と友達になる。戦ったり、暴力をつかって解決するのではなく、話し合いをする。テレビや報道に洗脳されない、ということでした。

 

4組目は、「太平洋戦争」のことについて調べた2人。

夏休み少し調べたことだったり、戦争のことをあまり知らなかったことがきっかけで、このテーマを調べることにしました。今まで本などの世界だった戦争ということが、調べていくことでとても怖い存在で、他人事ではないとういうことを強く感じ、これから自分たちも先の世代にそのことを伝えていくことを話しました。

10分間の休憩をはさみ、午前の後半の発表へ。

後半の最初は、「動物と平和」のこと。

動物好きの2人が最初に思ったことは、平和とは、人間だけの平和を考えるのではなく、動物の視点でも考えてみたり、動物も含めての平和を考えてみることも大切なのではないか、でした。

密猟ということからも、たくさん考えることがあり、学んだことを人に伝えていくことの大切さを話し、地球に生きているのは人間だけではなく、動物や植物など、全体を見ながら色んな視点で考えていくことの大切を感じさせてくれました。低学年の人たちにも伝わりやすいようにと、クイズも考えて出してくれました。

 

6組目の発表は、「アタテュルク〜トルコの平和〜」。

今のトルコ共和国を創り、初代大統領であるアタテュルク。”国で平和、世界で平和””平和とは国民の生活が大事にされていること”という言葉や、服装や文字を変えたり、女性の権利を認めたり、トルコで愛され、平和の象徴とも言われている、猫のトンビリの銅像を紹介してくれ、人の気持ちも大切にすること、また、今ある平和に気づく、ということを伝えてくれました。

多くの人には知られていない人物の発表でしたが、とてもわかりやすく、彼女のこの人をみんなに知ってほしいという気持ちがよく伝わってきて、もっと彼のことやトルコのことを知ってみたいと思えるような発表でした。

7組目は、「ノーベル平和賞に選ばれた人たち」の発表です。

3人それぞれが、第二次世界大戦以降の平和をつくった人って誰なんやろ?という疑問から、過去のノーベル平和賞の受賞者一覧の新聞記事を見つけ、そこから気になった人(キング牧師・マザーテレサ・マララ)を選び、調べてきました。

生まれた時の境遇で人をわけて良い悪いをつけるような世界を変えようとした人たち、という共通点を見つけ、そこから、苦しんだり、争っている人たちのあいだに立ち、話をできるような優しい人になることが大事だと感じた、ということを教えてくれました。

 

ステージ発表の最後は、「平和について考える」でした。まず、裕福と貧困の状態を見て、裕福である状態と幸せであることはつながっているのかどうかを考えました。そして次に、人の価値観というものが、人の平和な状況や平和でない状況を作っているのではないかと仮説をたて、正義とは何か?を問いました。

また、世界の教育についても興味を持ち、外国の方々にアンケートをとり、日本とは違うこどもの時の過ごし方を聞き、それぞれの方が思う平和とは?をまとめました。

午後になり、多目的では4組のブース発表が始まりました。

 

1組目は、「みんなの考える平和」についてアンケートを取り、そこから自分にできることは何かを考えました。

平和を表す色や動物のイメージ、どんな時に平和を感じるかなど、それぞれに感じ方や考え方があることがわかりました。

2組目の人は、夏休みに家族と瀬戸内海の大久野島を訪れたことをきっかけに、

第二次世界大戦中にその島で毒ガスが作られていた事を発表しました。

当時はその工場で働く人たちにも作っているものが知らされず、後につらい思いをした人たちが大勢いたこと等を本にまとめて詳しく説明しました。

そして、平和を作るには「協力」することが大切だということを元にイラスト入りで1冊の本にまとめた、3組目の発表。

友達に話しかけるような言葉で書かれた文章が分かりやすく、読んだ人からの色々な質問にも丁寧に答えていました。

4組目は、「心の平和」をテーマに漫画の冊子を作ってみんなに読んでもらいました。

自分の心が平和であるために必要な事柄を、さらさらと鉛筆を動かし、漫画で素直に表現されていることに多くの人が感心されていました。

それぞれの興味から生まれた、色んなトピックからの発表で、

自分たちが調べてきたことについて深く学んだことがあったのはもちろん、

他の人の発表からもたくさん刺激を受け、新しく知ったり、考えたりすることができる時間になりました。

高学年は、ここから、振る返ることも合わせて、

彼らなりの平和へのささやかな提案を、もう一度あらためて言葉にしていきます。

(K.F&M.Y)