低学年の「こころとからだ」ーー包括的性教育の観点から、心のことや体のこと、自分自身のことへの学びを少しずつ深めていこうという時間です。
前回までの様子はこちら
「こころとからだ」の取り組みがはじまってまだ1ヶ月ほどですが、子どもたちの雰囲気がなんとなくやわらかくなり、やさしい言葉がけが増えたような気がします。箕面こどもの森ではこれまでも「自分も人も大切に」を合言葉にしてきました。
書籍「自分も人も大切にする学校の12カ月: 箕面こどもの森学園の実践から」が出版されました
https://cokreono-mori.com/blog/?p=25822
「こころとからだ」の時間を通して「心と体は自分の宝物」ということが子どもたちによりしっかりと伝わり、お友達やスタッフとの関わりにも温かな変化が生まれているようです。

だいじだいじどーこだ
今回は「プライベートパーツ」と「NOということの大切さ」についてのお話しです。
まず、絵本「だいじだいじどーこだ」(大泉書店,2021)を読みました。
「読んだことある!」「うちにもあるよ」という人も何人かいましたが、くすくす笑ったり頷いたりしながら、みんな真剣に聞いています。子どもたちは自分の心や体、命の誕生について考えるのが大好き。「今、大切なことを学んでいる」と肌で感じているのだと思います。
プライベートパーツって何?
絵本を読んだ後はプライベートパーツの確認です。
「それ何?」という人もいたので、まず「プライベート=自分だけの」「パーツ/ゾーン=場所」つまり「自分だけの場所」と言葉の説明をしました。
そして、「口、胸、性器、お尻」がプライベートパーツだよ、と伝えると自分の体にふれながら確かめている人もいました。「ここは自分だけの大切な場所」「自分だけがさわったり見たりしていいところだよ」「さわる時は一人の時にきれいな手でさわってね」と伝えます。

『こどもせいきょういくはじめます おうち性教育はじめますシリーズ』(KADOKAWA, 2025)より引用しています

「いいタッチ」と「いやなタッチ」
低学年クラスは明日からおとまり会。みんなですごす時間がたくさんあり、宿泊する人は一緒にお風呂にはいったりもします。
「どんなタッチがいいタッチかな?」「着替えのときにじろじろ見られたらいやだよね?」と、「いいタッチ」「いやなタッチ」についても確認しました(参照元:大阪府立泉北高等支援学校「自分を見つめよう教材」https://www2.osaka-c.ed.jp/semboku-y/folder/post-39.html )。

いいタッチ

いやなタッチ

「NOの言い方」「逆にNOと言うのがダメな時」「大人に助けを求めることの大切さ」についてはこの本を使って説明しました(ゆまに書房2025)。
お友達に「いや」って伝えるには?
「でも、お友達に”いや”って言ったら”嫌われちゃうかな?”って気になる?」と問いかけると
「気になる・・・」という素直な声があちこちから聞こえてきます。
「じゃあ、どうやったらうまく伝わるかな?」と聞くといろんなアイディアを出してくれました。
- やさしく伝える
- 「ちょっとそれはいやだな」という(言い方を変えてみる)
- 「痛いからそれはやめて」という(理由をいう)
- (逆に”いや”と言われたのにすぐにやめられない理由があるときは)「ちょっと待ってね」という

いつもながら、子どもたちから出てくる率直で素直な言葉に感心します。
子どもたちはコミュニケーションで何が大切なのか、「いや」と言う時でもどうしたら相手を傷つけることなくわかってもらえるのか、とてもよく理解しています。改めて言葉にして確認することで、「そうか、相手が仲良しのお友達でも大好きな人でも、いやな時は”いや”って言っていいんだな」と新たな気づきが生まれました。
最後に、人型の絵が印刷された紙を配布し、「プライベートゾーンに色を塗ろう」という活動をして今回はおしまい。子どもたちが自分の心や体にまっすぐに向き合い、「NO」と言うことの大切さを学ぶ時間になりました。
2学期の「こころとからだ」は今回が最終回です。3学期には外部講師をお迎えしてさらに深く考えていきます。
(K.S.)