9月末、大切なあの人にお手紙を書いてみよう!に取り組みました。
いったい低学年の人たちは、誰にお手紙を書くのか?!
そして、小学部の2学期のテーマは、「ゴミ」。お手紙の飾りつけは、捨てるつもりのゴミの中から探してみようよということにも取り組みました。
実はこのお手紙企画、きっかけは書店員さん(メトロ書店 児童書担当 三柳さん)がオススメしてくれた1冊の絵本でした。
新刊の絵本「どろぼうジャンボリ」(ほるぷ出版・阿部結 著)
読んですぐに、低学年の人たちと一緒にやってみることにしました。

誰に書く?
さっそく絵本を読んで、「どろぼうジャンボリ」の世界に入ります。
読み終わったあと、それぞれさっそくお手紙を書き始めました。
「○○ちゃんにする!」
「おとうさんに書きたい!」
「だれにしようかな~」
「何を書いたらいいかわからない・・」
とそれぞれ口にしながら書き始めました。
書いている内容を周りに見られるのがなんだか恥ずかしいようで、隠しながら書いている人も。
どんなこと書く?
誰に書くかも内容も本当にさまざま。
「しあわせをありがとう」と書く人。
「ゆめは何?」と書く人。
「亡くなってしまったけど、気持ちは届くと信じているから」と書く人。
ペットにありがとうを書く人。
病気のあの人を心配して書く人。
「冗談」を書く人。
「だいすきだよ」を書く人。

ゴミが飾りに⁈
お手紙を書いた後、飾りつけの提案をしました。
ちょうど小学部の2学期のテーマは「ゴミ」
おうちで捨てるものの中から使えそうなモノを探してきてもらいました。
透明セロハン、お菓子の包装紙、雑誌や新聞の切り抜き、工作で使った画用紙の端材などなど。
「ゴミ」として捨てようとしていたもの「本当にもう使えない?」という視点で改めて見つめてみます。
お手紙に貼ってみると、あらまあふしぎ!すてきなデコレーションに変身しました。

お手紙を届けるには・・・
宛名・郵便番号・住所・差出人の名前・住所・切手などなど。
住所は低学年の人たちが書くのは難しいのではとスタッフは想定していましたが、「自分で書きたい!」と言う人が多いことにびっくり!
人はなぜ文字を学ぶのか。
漢字ドリルやおけいこちょうがスタートではなく、
「書きたい!」「伝えたい!」「あの人に!」「確実に!」のエネルギーが、そもそもとても大切なのだということを思い出させてくれます。定型郵便封筒は、低学年の人にとっては小さな面積の割に書く文字数が多い。届けたい熱意が伝わってきてスタッフもいろんな事を感じました。
そして、郵便のお手紙を書くのは初めてという人も多かったです。
切手を貼ったら、封筒に入れてのり付けします。
「シールで一か所だけだったら、はがれた時に郵便屋さんが困っちゃうかもよ・・」とスタッフがささやきます(笑)


いよいよ投函!
ここまでの道のり、作業が意外と大変でした・・・なので写真少な目です(笑)
自分が書いた手紙を持って、学校の近所のポストにみんなで向かいます。
近づくと、なんと!郵便屋さんが今まさに回収しに来ているじゃないですか!
郵便屋さんに「お願いします~」と直接手渡しすることができました。
顔が見える相手に直接お願いできたのは、幸運でした!

かえり道は、真っ赤な彼岸花や緑のドングリに触れ、ゆたかな気持ちで帰ってきた秋の一日でした。
お手紙いつ届くかな~?よろこんでくれるかな~?とみんな楽しみにしています。
(O.T)