【高学年 テーマ】柴島浄水場に行きました


わたしたちの生活に欠かせない水。じゃ口をひねれば簡単にきれいな水が使える毎日ですが、どのように家庭に運ばれてくるのでしょうか。

今回は学校を離れ、阪急京都線南方駅からほど近い柴島浄水場へみんなで見学にいきました。

始めに会議室で映像を見ながら、水道のしくみや取り組みについてお話を聞き

ました。

浄水場では、USJより広い場所で、1日あたり55万トンの水を作り続けていると知ってびっくり。

動画では水のキャラクターが登場し、浄水場がどんなところか、水をきれいにするしくみを学びました。

 

その後さっそく浄水処理施設を見に行きました。

広大な敷地の中を並んで歩き、淀川の水がきれいになるまでの設備を順を追って見ていきます。

最初に行った大きな池のような貯水設備では、水の色がとても汚く、黒っぽい色の固まった汚れがあちこちに溜まったり、浮いています。その後、「沈殿池」と呼ばれるところでは、池の底にたまった汚れが集められて排水処理施設に運ばれます。

「もとはこんな汚い水なんや」「なんかくさいにおいがするなー」という声がこどもたちから聞こえます。

わあ、きたないな~。こんなによごれてるんや。

 

その後、凝集剤を入れ、汚れの塊を沈殿させて沈殿物を脱水処理するそうです。

沈殿物は捨てられるのではなく、セメントの材料として埋立地で使われたり、園芸用の土として有効利用されるそうです。

 

脱水された沈殿物が置かれたところに作業車がありました。

川の汚れのゴミは有効活用されているのですね。

黒い土が沈殿物をかわかしたもの。リサイクル土になります。

 

また、ろ過池ではガラス張りの装置があり、水をろ過する仕組みが目に見えてわかります。

土の表面がモコモコ上にあがって白濁する水が砂の層で濾されていきます。

「これ、どうなってるの~?」という声が上がる中、こどもたちは装置の中の動きにじっと見入っていました。

こちらの浄水場では、これまでの浄水処理に加え、オゾンと活性炭素をつかって有機物質を分解したり、カビのにおいや目に見えないような汚れ、微生物まで取り除いてくれる「高度浄水処理システム」で安全でおいしい水を作っているということでした。

その処理の後、塩素で消毒したあと、配水ポンプ場から各家庭の蛇口に送り出されます。

 

色々な水道管を見たあと、応急給水用資材が置かれているところに行くと

災害時に出動する給水車や給水袋がありました。

みんなの目が給水車にくぎ付けになり、車体の後ろの方までかけ寄って行くこどもたちが何人もいました。

給水車、かっこいい!

 

施設の見学が終わって休憩の後は、汚れた水をろ過する実験をグループに分かれてやりました。

 

ペットボトルに入っている川の水の色とにおいを確かめます。

「うわっ、変なにおいがする」「うわっ、臭い」と顔をしかめる人もいて、

水の色が茶色く濁っています。

ペットボトルに砂利と小さい砂の層になっている装置の上から、その水を少しずつ流します。

小さな砂粒の間を通ると水がきれいになるって不思議だな。

 

すると、下から澄んだ透明の水が流れ出てきました。

「わあ、きれいになってる!」

「ほんまや、透明や」

そのにおいを嗅いでみると、

「ちょっとだけまだにおいがしてる」

そして、その水に色を付けておいてもう一度ろ過しました。

 

最後は透明になった水の浄化の程度のお話がありました。

まだ飲める状態の水にはなってないかな。

 

お昼休憩は外がとても暑かったので、急遽そばの「水道記念館」を使わせていただく事になりました。

赤レンガと御影石の調和がとても美しい明治時代の建物です。

中は水道の歴史の紹介や送水ポンプの展示、江戸時代のくらしと水のかかわりなどがリアルに紹介

されていました。

今のくらしで使われている水の使用量の比較、水道料金や災害対策などのパネル展示もあり、

お弁当を食べた後にそれを見て回ったり、写真を撮ったり、庭で遊ぶ人もいました。

コップの中にもぐって、ハイポーズ。

 

 

最後は近くの淀川河川敷広場に行き、鬼ごっこをしたり、景色をながめたり、川岸に出てみた人もいました。

広場で鬼ごっこ。橋の後ろには淀川大堰が見えます。

 

川岸にでることが出来ました。水はちょっと濁っています。

 

今回の見学では、水をきれいにするシステムや、家庭のじゃ口に来るまでの道筋、水道の歴史も知ることができました。

 

浄水処理施設のていねいな説明や水のろ過実験も体験できてとても充実した一日になりました。

柴島浄水場の職員のみなさん、どうもありがとうございました!

m.y