【高学年テーマ】 私たちの生活と水をかんがえよう


今回は「私たちの生活と水」を考える学習をしました。

わたしたちは毎日、蛇口をひねればきれいな水がでる便利な生活を送っています。

 

でも、そんな暮らしは他の国でも当然のように行われているのでしょうか。

実は世界の人口約81億人のうち、約22億人が安全な水を手に入れることができない状況です。

日本は雨が多く、水が豊富です。また、山が多く川の長さが短い急流で、海までいっきに流れるため水がきれいといわれています。自然の恵みに感謝したいですね。

 

「どんな時に水をつかうかな?」というスタッフの質問に、どんどん手があがりました。

「トイレ」「顔を洗う」「料理」「お風呂」「洗濯」「そうじ」「花壇の水やり」「畑」「田んぼ」など色々な使い道がこどもたちからあげられました。

 

「蛇口はどこにある?」の質問にも「台所」「トイレ」「洗面所」「おふろ」「庭」や町中では「公園」「取水栓」などの声があがり、家の中や学校以外にも蛇口がつけられている所があることにあらためて気づいた人もいたようです。

では、「安全な水はいったいどこからやってくるのかな~?」のスタッフの質問には

「川から水をひいてくるんだよ」の声がしたり、「雨が降ってたまった水が流れて川になるんじゃない?」「雨がふって地面にしみこんでそれが湧き出てくる・・・?」などの意見がでてきました。

中には「う~ん」と首をかしげている人もいます。

 

その後「水がじゃぐちにとどくまで」の動画を見ながら考えました。

その始まりは「雨」。山に降り注いだ水がゆっくり土にしみこんで川になります。

山は水をたくわえたり、水をきれいにする役割があります。

川をせき止めたところにはダムがつくられていて、水の量を調整する働きがあります。

川の水は取水口から取り込まれて浄水場できれいな飲める水になって排水管を通って水道の蛇口へとやってくるのですね。

 

クイズでは、家でつかう1日の水の量を考えました。

「65本!」「80本!「98本!」

なんと、2リットルのペットボトル110本もの水をつかっている!そうです。

「え~!そんなに!」という声があちこちから上がりました。

 

また、世界で初めて水道が建設された国のクイズでは、

「それはやっぱりエジプトやろう~」という声が多かったのですが、

正解は・・・「イタリア」(え~!という残念そうな声)

古代ローマの水道橋ポン・デュ・ガールの写真が紹介されました。

巨大で美しい石の橋を作った古代の人の知恵と力に感心します。

 

そして「家庭で使った汚れた水はどこへ行くのかな~」の質問に

「土管!」「排水溝に流れてく」「地面の下を流れているんじゃない?」という声が上がりました。

そのまま地面や川に流すと生き物が住めなくなるので、きれいな水にして川や海に流す必要があります。下水処理場がその役割をになっています。

きれいになった水が川から海に流れ、その水が蒸発して雲になり、雨を降らせて山に降り注ぎます。そしてまた川の水になって浄水場の取水口に取り込まれ、私たちの家や学校の蛇口から出る水としてやってきます。このように水は「循環」しているのですね。

豊富にあると思いがちな水ですが、人間が使える水資源は地球上の水のわずか0.01%と言われています。そんな限りある水を大切に使い、水を育む自然環境を壊さないために、こどもも大人もできることを考えられればと思います。

m.y