この地球上をくまなくめぐる水。
「生活の中の水」、「水の性質」についてこれまで学んできましたが、
いよいよ最後は「水の循環」についてです。
水の循環と一口に言っても、地球レベルの大きな循環から、
人の身体の中の小さな循環まであり、
水は本当にこの世界中をくまなくめぐっているのだなあと思います。
しかも、人も地球上の大きな水のめぐりの一部に組み込まれている。
そのことを子どもたちが少しでも感じてもらえるとうれしいなと思います。
水クイズでは、
人の身体の60~65%が水であることや、
食べ物や飲み物から摂取した水が、排泄物や汗、呼吸によって身体の外へと出て行っていること、
筋肉も皮膚も、骨さえも水によってできていること
などについて、わいわいおしゃべりしながら学びました。
自分の中から出ていく「水」を感じよう
人の身体の中でめぐっている「水」も、
人の外側から入ってきて、外側へ出ていきます。
雨が降り、川となり、浄水場を経て家に届き、蛇口から出てくる水を飲む。
身体のなかで血液となり、細胞となり、臓器となって、また排泄物となって下水管を通り、
下水処理場を経て川へ、そして海へ。
海の水が蒸発して、雲へ、そしてまた雨となり・・・
大きなしぜんの中の水のめぐりの、
人もその一部。
そんなことを思いながら、みんなでお水を飲んでみました。
「はあ~っと息を吐いてみて。
その息に混じっている水のつぶが水蒸気となって、空へのぼっていくのをイメージしてみて。」
普段、あまりにも無意識に水を飲み、呼吸しているわたしたちですが、
しぜんの水のめぐりの中に組み込まれているのですね。
水になって旅してみよう!「しずくの冒険」
後半は、めーめーによる水の循環ワークショップ「しずくの冒険」でした。
めーめーはコクレオの黒川里山センターの職員ですが、
環境教育にとても詳しく、今回ワークショップをお願いしました。
最初に、こちらの動画を見ました。
水のしずくが海から雲へ、雨となり、川となり・・・
人間の生活の中で汚れた水は下水処理され、海へ。
マイクロプラスチックのことも紹介されていました。
海洋教育教材「水の循環〜流れる水のはたらき」アニメ編
さあ、いよいよ水の旅を体験します。
部屋のあちこちに、
「雲」「海」「湖」「川」「氷河」「土」「植物」「生き物」「地下水」の
イラストが描かれたパネルと、サイコロが用意されています。
子どもたちは各々、サイコロを振って出た次の場所へ移動していきます。
例えば、「雲」から「川」へ、「川」から「海」へという具合に。
自分がたどった旅を、ワークシートに書き込みながら進んでいきます。
一通り旅を終えたら、旅の行程を短い文章にして書いていきます。
例えば、
「雲から雨になって、土にしみ込んだ」
「土から地下水になった」
という具合です。
最後に、みんなの水の旅を発表してもらいました。
一人として同じ旅をしている人はおらず、ずっと海に留まり続けた人や、
海、雲、海、雲を繰り返した人など、いろいろでした。
今回はゲーム感覚で、水がしぜんの中をぐるぐる循環していることを学びました。
今日自分が飲んだ水は、このあとどこへ行き、どんな旅をするのか。
いつかまためぐりめぐって、自分のところに戻ってくるかもしれませんね。
(A.M)