選択プログラムとは、子どもたちがスタッフから簡単なプレゼンを聞いて、選択したい人だけが選択できる学習時間のことです。
からだづくり・音楽などがあります。
今回は、インターンの共育プログラムとして実施。とても彩りあふれる時間になりました。
『きもち言葉』をみんなでたくさん出す
最初はアイスブレイク。
イラスト(かお)を見て、『きもち言葉』をどんどん出していきます。
「最近、こんな風に爆笑したことある?この人はどんな気持ちだと思う?」
「おもしろい!」「たのしい!」「うれしい!」「わらい過ぎてなみだ!」
低学年の人たちから、いろんな言葉が出ます。
「オノマトペで表現できる?」とオノマトペのことも少し説明します。
「ワッハッハー!」「ルンルン」「パンパン」
「パンパン? へー、そんなイメージなんだね!自分と違うのも面白いね」
正解やまちがいは無いので、みんな思いつきでどんどん出してくれます。
次のイラストは、泣いた顔。
「いやだ~!」「くやしい~!」「さむい」「もうやりたくない!」「人生しゅうりょう~」「もっと食べたい!」
「心がぶちぎられる」「シクシク」「ザベザベ」
これ以外にも、おどろいた顔、おこった顔、こまった顔、などを見て、たくさんの「きもち言葉」に触れる時間を前半にたっぷり取りました。
具象画ではなく、抽象画で表現してみる
低学年の人たちが普段描く絵は、アニメのキャラクターなど具象画がほとんど。
抽象画のことを少し説明します。
「人のきもちは、カタチとして見えないけど、色や雰囲気で表現してみたらどうなるかな?」
サンプルを見せてイメージを膨らませてもらいます。
「へえ~!」「ああ~、そういう事ね~。」
より臨場感ある感情を思い出すために、その時のシチュエーションを文章や言葉で書いてもらいました。
さっそく、描いてみよう!
ここからは少し静かな時間。それぞれが自分の心の中をのぞいていきます。
最初は作業が進まない人が何人かいたので、少し一緒にやってみました。
「どの顔にする?」
「おこった顔!」
「それはどんな時だったの?」
「おやつを食べようとしたのに、急に食べられていて腹がたった!」
「それは腹立つね!どんな色?」
「赤!」
「じゃあここに思いっきり描いてみて」
「ウー!むかつく~!」
と言いながら赤と茶色で勢いよく描いてくれました。
こちらが準備した画材は、クレヨンとパステルとクーピー。
本人の希望で最初は色えんぴつでやさしい色で表現していた人が、途中から
「クレヨンでもやってみる」と。
「イヤな気持ちになって、言い返したくなった。」
と怒りを赤とオレンジで表現したら、とてもメッセージ性を感じるものが現れました。
同じ人でも気持ちや画材によって、強弱が異なるのも面白い!
「宅配でヘンな野菜が届いたとき」のきもちを、みどりと赤のクレヨンで線や丸で表現してくれた人は、「ヘンな味かも~」と言いながら、困惑や戸惑いを表現してくれました。
低学年の人たちはみんな、気持ちを表現するのがとてもストレート!
「もっとやりたい!」という人には2枚目も描いてもらいました。
選ぶ顔も描き方も強弱もみんなそれぞれ。
全然ちがう作品が、紙の上にどんどん現れてきます。
意外だったのは、「たのしい!うれしい!」を青系の色で表現した人が多かったこと。
こちらの予想を超えた表現をどんどん生み出す人たち、大人もとってもワクワクする時間でした。
最後はシェアタイムでお互いを知る時間
発表したい人は作品をホワイトボードに貼って、一番気に入っているものを紹介し、互いに見てもらいました。
これで選択プログラムは終了です。
大人になると、日々の忙しさの中で自分の感情を置き去りにしてしまいがちです。
本当はつらいのに、気づかないフリをしたりすることも。
自分の中の向き合いたくない感情にまずは気づくことが、「自分を大切にする」ということの一歩なのかなと思います。
自分の中に湧き上がるいろんな気持ちを知って、どんな気持ちにも良い悪いは無く、唯一無二の自分を知っていけるきっかけになったらうれしいなと思います。
(T・O)