【高学年】自分もひとも大切にする話し合いって?


三学期が始まりました。寒いですよね~、皆様、どんなお正月でしたか?

高学年の人たちは、三学期のはじめの短縮の最後の日に「自分もひとも大切にする話し合いって?」というワークショップをしました。話し合いをすることが多いこどもの森ですが、話し合いそのものについての話し合いはあまりしたことがありません。このワークショップをすることで、高学年の人達が、話し合いについてどんなことを考えているのか、どんな話し合いになったらいいと思っているのか、お互いに知れる機会となりました。

ワークショップの構成

3グループに分かれて模擬的な話し合いをする→グループで話し合いのふりかえりをする→全体で共有する、というプロセスでワークショップを進めました。

模擬的な話し合い

ある日の午後、8人でおでかけをします。8人それぞれの名前と行きたい場所はあらかじめスタッフが決めたものです。高学年の人は、名前のカードを引いて、その名前で、その人を演じます。

20分の話し合いで、どうしてもエキスポに文房具を買いに行きたい人、金欠でお金のかかるところには行けない人、寒さが苦手で部屋の中で過ごしたい人、USJの特別なイベントに参加したい人、どこでもいい人、などが、「みんなで、一緒に、過ごすにはどうしたらいいか?」を考えていきました。

私が担当したチームでは、司会を担当した人が「あちらを立てればこちらが立たずになって、すべての人の意見が全部ムカつく!」と言っていたり、普段は意見をたくさん出す人が役では「どこでもいい人」の担当になって、「全然違うから困った!」と言っていたりしました。

 

そんな中、みんなで一緒に遊びたいという役をしていた人が、みんなのやりたいことの奥にある、どうしてそれをしたいのか、どうしたらみんなの「どうして」をかなえることができるのか、をある程度満足できるアイデアを出してくれたりしていました。

チームでのふりかえり

ふりかえりの時には、「一人一人の意見を聞くのは大切だと思うけど、実際の話し合いではそんな時間は取れない」、「なんでみんなで遊ぶときに文房具を買いにいくねん」、「特別なことをしたい、ということをずっと言い続けてくれたのはよかった」、「北千里でもある程度みんなが満足できそうなアイデアがでたのはよかった」などの意見がでました。

全体でのふりかえり

2つの問について考えながらふりかえりをしました。

①「自分も人も大切にする話し合いってどんな話し合い?」という問いについて
「一人一人の意見を聞く」
「自分の意見はどこまで譲歩できるかを考える」
「どんな気持ちなのかを聞く」
「無理とか、ダメとか、エーとか言わない」
などの意見が出ました。

②「自分の意見を手放せない人・自分の意見を言わない人はどうしてそうなるんだろう」という問いについて
「強い希望がある人もいる」
「話し合いの流れとかタイミングで、言おうと思っていたけど言えなくなる時がある」
「言える人は言えない人が言わないからもっと言うし、言わない人は言える人が言っちゃうからもっと言わない」
「たくさんの人の前では話せない人もいるから、3人ぐらいで話してみて、別の人が発表するとかでもいい」
などの意見が出ました。

流れとかタイミングの意見が出たとき、みんな、「あー(そうそう)」っていう声を出していました。

帰りのミーティングで

帰りのミーティングの時に、少し話し合いになる局面があったのですが、その直前までのワークショップでやったこととは別の、「今までの高学年のスタイル」で話されていました。そりゃそうですよね。そんなに急に変わったらびっくりしますよね。これからの話し合いの中で、ワークショップで感じたことを少しでも思い出してくれたらいいなと思いました。(NY)