3学期のテーマ学習は「防災」
そしてテーマのタイトルは「72時間サバイバル!~どう生きる?どう支える?~」に決定しました。
災害発生後、救助が来るまでの時間、そして生存率がぐっと下がる時間として、72時間というひとつのポイントがあります。その3日間をどう生きて、そしてどう支え合うかということについて考えていきます。
活動のひとつとして、先日「人と防災未来センター」へ行きました。
まず、語り部の方のお話を聴きました。
阪神淡路大震災が発生した瞬間のリアルな声を聴く事が出来ました。
車の屋根には空からビルのガラスが降り注ぎ、道が波打ち、職場の工場が倒壊。1日に何度も起こる震度5以上の余震に恐怖し、その度に避難所で過ごす方々は運動場に走って出ていったそうです。
そして、いざという時のための整理整頓の大切さ、普段から近所の方と挨拶を交わしコミュニケーションをとっておくことの大切さも教えていただきました。
お話を聞きながら、真剣にメモを取る人も。
続いて映像コーナーへ。
迫力のある大きな映像と音で、震災当時の様子が再現されていました。
とても大きな地鳴りの音やガラスの割れる音、建物の倒れる音などに驚きました。再現映像でもとても恐怖を覚えましたが、これが実際に起こったと思うと…地震の怖さを改めて感じます。
「耳をふさいでも音がすごかった。」
「ほんまにあんな崩れ方やったんかな…」
「涙が出た。」
と振り返る人もいました。
そして、復興に向けてのまちと人についての映像も見ました。被災した方々やボランティアの方々が支え合って、少しずつまちが元気を取り戻した様子がよくわかりました。手作業で少しずつがれきを撤去したり、あたたかい炊き出しを配ったり、仮設住宅で新しい生活をスタートさせたりと、被災された方々は辛い日々の中でも前を向きながら生活をしていたということが感じられました。
展示コーナーでは、震災直後から復興への過程などが写真や被災された方の持ち物、言葉や映像で展示されています。
地震の衝撃で曲がった側溝の金網や火事で溶けたガラスやお金など、当時の悲惨さをリアルに感じる展示がたくさんありました。
展示されてある犬の写真を見て、
「ワンちゃんたち、無事やったんかなあ。」
「動物園とかどうなったんやろう。」
と考える人もいました。
その他にも、液状化のしくみや耐震・免振についてのDVDを見せていただきました。耐震・免振加工がされてある建物と、そうでない建物の揺れの違いを実際に見せていただき、その違いに驚きました。過去の大きな震災の経験から、この地震大国である日本で暮らしていくための工夫が数多く生まれてきているのでしょう。
見学の後は、隣のなぎさ公園でお弁当を食べ、
潮風を感じながらおにごっこをしたりしてすごしました。
人と防災未来センターの見学を通しての子どもたちの振り返りをいくつか紹介します。
「切ない気持ちになった。」
「地下に居た人は亡くなったかもしれない。」
「電車に乗っているとどうなるんだろう…」
「動物も死んでしまったとしたらかわいそう。」
「いつなにが起きるかわからない。」
「ボランティアの人たちがすごかった。」
「下敷きにならないように部屋の物の位置を変えようと思った。」
など、被災した人々や動物に思いを寄せた人や、これからの自分の生活に繋げようと感じた人がたくさんいました。
高学年のふりかえり
低学年のふりかえり
今回の見学を通して、地震はたくさんの命や物を一瞬にして壊してしまう恐ろしい災害だということを改めて感じました。しかし、私たちは恐れるだけでなく震災が起こった時にどう生きるのか、そしてどう支え合うのかについて考え続けなければならないのだと思います。(K.K)