チャンバラをしました


体づくり運動の時間にチャンバラをしました。
2学期より、月に1回レクリエーションの時間を設け、そこではこどもがやりたい運動をこどもが決めてやっていきます。
遡ること1週間前、レクリエーションの内容を決めることから始まりました。
チャンバラをすることに全会一致で決まった(話し合いの参加者は欠席などにより、その場は男の子だけであった)ものの、スタッフとチャンバラで使う刀の作り方についての話し合いが少し長引きました。以下は話し合いの一部です。
こ「刀は新聞紙で作ろう!」
こ「最低、10枚はないと強い刀つくれないよね。」
ス「10枚は多いくないかな?5枚とかはどう?いや、多くて3枚ぐらいがいいのでは?」
こ「えー、3枚じゃ少な過ぎるよ。すぐに曲がってしまうよ。」
ス「それじゃ試しに、今作ってみよう」
(簡単に新聞紙を丸めて作ってみる)
(こどもが1枚で作ったもので、机を叩いてみると「パン!」とすごい音がした)
ス「1枚でもすごく大きな音がなるね。1枚でいいんじゃない?」
こ「えー、すぐに刀が曲がってしまうだろうし、そんなの面白くないよ。」
ス「巻き方を工夫したら、少しは強度をあげることもできそうじゃないかな?」
こ「それでもやっぱり1枚は少なすぎるよ。」
ス「何の為に今回チャンバラをやるの?」
こ「えー、・・・そりゃ戦うためでしょ。」
ス「そうなの?レクリエーションはみんなで楽しむためじゃないのかな?自分たちが楽しむことだけじゃなくて、欠席とかでいない人も参加できる様に考えてね。」
こ「・・・はーい・・・」
ス「例えば、刀は叩くことよりも叩かれる人のことを考えて作った方がいいのでは?叩かれて痛過ぎたら、もうやりたくなくなったりしないかな?自分が叩かれることも考えてね。」
各自が体づくり運動の時間までに、新聞紙一枚で刀を作ってくることでみんな納得しました。
そして、当日の午前中(体づくり運動は午後である)、「ガムテープでぐるぐる巻きに刀を作るのはダメなのじゃないか?」とある子が言いにきました。そこで、刀づくりをがんばっているこどもの様子を見に行くと、なるほど、何人かは新聞紙は一枚であるもののガムテープを多めに使用し、叩かれると痛そうだと思われる刀をつくっていました。
そこで、みんなに「チャンバラする前にそれぞれの刀をみんなでチェックするのはどうかな?それにパスしたらオッケーだけど、パスしなかったら作り直しというのは?」と提案しました。
そしたら、最初は「えー。」などの声も聞かれましたが、5分もすると、自分の中で納得できたのか、強固な刀を作っていたこどもも、「これは却下されるだろうから、新しいのを作ろう。」と新しい刀づくりに励んでいました。
このとき、こどもにそれぞれで「わかる」とか「納得できる」瞬間って違うのだなと感じました。
あるこどもは「叩かれることを考えてみたら?」と言えば分かったようですし、あるこどもは「事前に刀をチェックするのはどうかな?」と言うと伝わったようでした。恐らく後者のこどもは、当初は、「〇〇君がテープいっぱいで作ってるから、僕もそうやりたい。」と思っていたようで、事前に刀チェックをすると決めたことにより、みんなの刀の強さが一定になるから納得できたのかなと思いました。
体づくり運動の時間がはじまり、いざ、チャンバラをする時には、こどもらから「刀チェックをしよう!」との声があがり、みんなで車座になって、チェックの仕方を話し合って決めました。あるこどもが取り仕切り、一人ずつ刀を前に出し、みんなでチェックしていました。それぞれの刀に触れてみたり、軽く自分の腕を叩いてみたりして。その結果、1人の刀をのぞいて、みんな無事にチェックをパスしました。チェックをパスできなかったこどもも、すぐに作り直して、チェックをパスすることができました。
次にルールを決めました。
ここでも基準は一緒です。「参加するみんなが楽しめること」です。
その結果、5分ほどで、以下のように決まりました。
・緑と黄の2チームに分かれて、行う。各チーム陣地があり、一番後ろの少しのスペースを安全エリアとし、20秒間退却することができる。もちろん、そのエリア内にいれば、相手チームは攻撃することはできない。
・1回斬られたら、相手チームとなる。相手チーム側の陣地奥の壁にタッチしてから再スタート。ゲーム時間を3分とし、ゲーム終了時に人数が多いチームの勝ち。どちらのチームか分からなくなるため、戦う前にチームを言い合うなり、聞き合うこととする。
・首より上は攻撃しないこととし、刀は1本まで(二刀流など禁止)で、もし壊れたら、予備に変えるなり、補強するなりして良い。
・誰かと誰かが対戦しているのに、割って入って、攻撃することもあり。あくまでもチーム戦である。
少し複雑かなと思いましたが、いざやってみると、楽しむにも安全にも適度な運動という意味でもすごく良く、こどもらはとても真剣に、そして、とても楽しそうにやってました。
1回3分で、休憩などもいれ、合計7回ほど実施しました。
毎回終わるたびに、「(次にやることを予定していた)バスケットボールする?それともまだチャンバラする?」と声かけてましたが、みんなから「チャンバラやるー!」と元気な声がかえってき、とても嬉しかったです。スタッフも楽しむことが出来、大きなトラブルなく1時間も夢中になって取り組むとこができ、こどもたちにとっていい学びになったのではと思いました。
事前にこどもたちと向き合って話し合うことができたから、このようにケガなく楽しむことが出来たのかなと思いました。(K.H)