プラネタリウム番組「MUSICA(ムジカ)〜宇宙はなぜ美しい?」が、YouTubeで期間限定公開されています。(2020.7.3正午まで)
高学年クラスの選択プログラムで、この動画を見てワークショップをやってみました。
部屋を暗くして、天井にはプラネタリウムを投影。
気分も上がります。
この番組では、「なぜわたしは自然を美しいと感じるんだろう」という問いかけから始まります。
音楽も自然も、規則正しい秩序でできていて、
ひまわりやカリフラワーの花、オウム貝、台風の渦など、自然界のあらゆるところにらせんの形が現れています。
それは、フィボナッチ数列という美しい数の並び。
わたしたちの住む地球も、太陽系も、天の川銀河も、大きならせんを描いていて、
わたしたちの身体の奥の奥、細胞の中のDNAもらせんを描いています。
そして、この宇宙に奇跡的に存在するいのちの星、地球。
長い長い年月をかけて紡がれた、命のリレー。
わたしたちの中にも宇宙があり、それが共鳴して美しいと感じるのです。
唯一無二の自分。
かけがえのない地球と、自分自身を大切に思う気持ちが湧いてきます。
動画を見終わって、子どもたちに感じたことを聞いてみました。
「自分の中にもあるなんて、すごい」
「フィボナッチがいろんなものにあるなんてびっくり」
「音のリングがきれいだった」
「いのちはどうやって生まれてきたのか知りたかったから、聞けてよかった」
中には「フィボナッチ数列、知ってるで」というツワモノもいました。
ここで5分間の休憩時間。
子どもたちは次々に床にごろりと寝転がって、プラネタリウムを眺め始めました。
「きれいやなあ」
「寝転んでみたほうがいいで」
「気持ちいい〜」
天井に投影された地球を見て、子どもたちは何を感じたでしょう。
さて、後半はひまわりの観察から始まりました。
番組の中で、ひまわりの種の並びが2つのらせんになっていること、
葉のつき方が一定の間隔で、全ての葉に光りた当たるように生えていることが語られていました。
それを、本物のひまわりで確認してみました。
「ほんとにらせんがある!」
「葉っぱ、確かにあちこちに広がってる」
「このらせんがフィボナッチ数列になっているって言ってたね」
フィボナッチ数列とは、前の2つの数字を足したものが次に来る数字の並びのこと。
0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89…
そしてこの数字を図形にしてみると、
このようなきれいならせんの形になるのです。
なんてふしぎなんでしょう。
「さあ、では今からみんなでこのフィボナッチ数列を長〜い紙に書いていって、その周りにらせんを持つものたちの絵をつけていこう」
数列を書きたい人たちがたくさんいたので、2グループに分かれて、それぞれ1項1項、計算しながら数列を書き始めました。
周りにつける絵に色を塗っていく人たち。
実際にひまわりの種のらせんの数を、1本1本確認している人もいました。
「1、2、3、……本当に34本と55本ある!!」
時間をかけて、根気よく数を数えていました。
こうして、みんなで作ったフィボナッチ数列の掲示物が完成しました。
ふしぎで美しい、宇宙の数式。
音楽、数学、自然、宇宙、そして自分自身が
らせんという同じ形を持っていることの驚きと感動を、
子どもたちと分かち合えたかけがえのない時間となりました。
(A.M)
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