クルクル回るいろいろな不思議なもの


「かずの不思議」の2回目の授業をおこないました。
今回は、前回の「六角形型クルクル」よりも折るのが難しい「七角形型クルクル」に挑戦です。
主題に入る前に、今回も「クルクル回る不思議なもの」を3種類、みんなで観察しました。
こどもの様子1
最初は、トロフルックスという金属の細長い板をラセン状に巻いたものです。
これはカボチャのような形をしており、中心部の上下に棒を通して傾けると、表面をキラキラ光らせながらクルクル回転しました。輪に通すと、いつまでもキラキラ回り続けました。
子どもたちは「まるで大きなシャボン玉のようだ!」、「一回目のジター・リングに似ているけれども、今度は自分で自然に回ってくれる!」と叫んでいました。実際、棒でも輪でも練習なしに全員が上手に回せました。
トロフルックスは、ドイツのラセンの研究家ヴァレットが考案したことを紹介しました。
トロフレックス
次は、回転方向によって円盤が縮んだり、膨らんだりして見える「伸縮コマ」の観察です。
円盤にラセンが描いてあると、なぜ伸縮するように見えるのか、その原理をみんなで考えました。
まず、理髪店のクルクル看板の簡単な紙ミニチュアが回転の向きによって、ラセンが上昇したり下降するように見えることを実験で確認しました。これを横向きに寝かして回転させれば、前回の「ワンダーワイヤー」の不思議が説明できること、そして、全く同じ原理で「伸縮コマ」の現象が説明できることを全員が納得しました。
理髪店の回転看板は、「円筒にラセンを描いてつくってあるのかな?」と質問したところ、一人を除く全員が「そう思う」と応えましたが、一人だけ「平行な直線が描いてあるのかも…」と小さな声でいいました。確認のために縦に切って広げた写真を載せておきましょう。(何と平行な直線群が現れました!)
うずまき なみ なみ2
最後は、「永久回転コマ」の観察です。
小さな金属のコマをハンカチを広げた上で回転させると、不思議なことにいつまでも倒れずに回り続けています!?
しかし、子どもたちは、実際にはコマは回り続けているのではなく、回転し終わっても倒れずにいるのだということを直ぐ見抜きました。実際、ハンカチの上でなく表面が硬い机の上で回すとバランスがとりにくいために回転が終了すれば倒れました。
このコマは、日本の金属精密加工技術が如何に高水準かを示しています。
倒れないコマ
3つの不思議を観察した後、いよいよ本題の「七角形型クルクル」に着手しました。
最初に、前回のクルクルをつくるときに確認した、紙を折って作品をつくる2つのポイント(①物指しを当ててボールペンできちんと折り線をなぞる ②山折と谷折を爪でしっかりとつける)を、みんなで思い出しながらいい合って、プリントに書き込みました。
このポイントを確認してから作業に移りました。今回は2回目のクルクルなので、もたもたする人は少なく、全員が「七角形型クルクル」を完成しました。
クルクル3 クルクル1 クルクル2
子どもたちは、「折る箇所が前回よりもずっと多かったので苦労した
が楽しかった」、「クルクル回転して驚くほど形が変化する!」と感想を述べていました。 (M.M)