涙と笑顔の卒業式


3月23日、小雨の中、2011年度卒業式が行なわれました。
今年の卒業生は4名。
卒業証書を受け取る6年生たち。
その表情はとても誇らしげでした。
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校長のみほさんの送る言葉を聞きながら、一人ひとりの成長を思いました。
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1年生の時から6年間ずっとこどもの森に通い続けてくれた女の子。
初めの頃は同学年の子が一人もいなくて、自分より年上の子ばかりの中で
きっといっぱいがんばっていたに違いない。
今は学校のみんなをオリジナルキャラクターにして絵を描き、お話まで作ってしまうほどに。
いつのまにか、しっかりと自分の居場所をつくり、自分の世界をみんなに広げていました。
高学年になって、こどもの森の教育を受けたいと公立学校から自分の意思で転校してきた女の子。
誰とも仲良く、小さい子の面倒をよく見てくれる、心の優しいまるでお日さまのような子でした。
人の心を動かすことができる情熱家で、そのリーダーシップを発揮して劇団アニマルズを立ち上げました。
完全に子どもたちだけの自主的な活動を、ここまで大きく育てたのは、彼女の熱意と仲間を思う気持ち、ものごとを楽しもうとするその姿勢でした。
3年前に入学してきた男の子。
自分に自信がなく、何かを決めることが難しい人でした。
しばらくの間学校に来ることができなくなったこともありました。
そんな彼も、今やみんなから信頼され頼りにされる存在です。
修学旅行では、電車の乗り降りの際にいつも全員がいるかを確認してくれていたので
スタッフも大助かりでした。
頭が良くてやさしくて、みんな彼が大好きでした。
5年生ぎりぎり最後に入学してきた女の子。
来た頃はあまり元気がなく、みんなの前で話をしたり発表することなんてできない人でした。
気持ちがいっぱいいっぱいになると、突然泣いて固まってしまう彼女に、スタッフも対応を試行錯誤でした。
それがどうでしょう。
研究発表会で修学旅行の報告やテーマで調べたことを、小さな声ではあったけれど
ちゃんと発表することができました。
彼女の笑顔が増えるたび、学校の友だちが大好きで心の優しい一面がどんどん見えてきました。
今、目の前で少し恥ずかしそうに笑っている彼女の笑顔を見ると、
たった一年でこんなにも人は変わるものだと、奇跡を見る思いでした。
一人ひとりの違いを認め合う仲間集団の中で、子どもはこんなにも変化し成長するのだと
改めてそのすばらしさを感じることができました。
卒業生たちに、在校生からお花と色紙のプレゼントがあったり
きんかんの会(保護者会)からお祝いの図書カードが贈られました。
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そして、卒業生みんなから、ひと言ずつお別れの言葉を言ってもらいました。
楽しかった思い出や感謝の言葉、それぞれの想いが伝わってきて、
保護者のみなさんもスタッフも在校生も、思わず涙がこぼれました。
卒業生のみんな、卒業おめでとう。
足元からひろがるそれぞれの未来へとつづく道を、ゆっくりと進んでいってください。(A.M)