「みんなちがう。どれぞれの普通がある」テーマ『さべつのたね』~午後のブース発表~


テーマ「さべつのたね」発表の後編は、音楽Aの歌からスタートしました。

「世界は一つなんだよ~」と歌う『we are the world』

「誰かを救うことは自分を救うこと」と『believe』

ダンス付きの素敵なオープニングアクトになりました。

 

司会より、話があった後、さっそく午後のステージ発表が始まりました。

 

 


 

感じ方のちがい

①「普通ってなんだろう?」

 

まねっこだいすきタカミさん、おこりんぼうのゆうせい君の紹介をしました。

「みんな違う。それぞれの普通がある」ということばが印象的でした。

 

➁「ADHD」

忘れ物が多い、学習に集中しにくい、気に入らないことがあると大騒ぎなど、ADHDの人の特徴について発表しました。

 

➂「HSC」

HSPとは「ひといちばい敏感な子」のことです。

ゲストで来てくださった桑原のりこさんについて紹介してくれました。

桑原さんはHSPであり子どももHSCであるそうです。

「変化が苦手だから、共感するようにする」など、どのようにかかわると良いか発表していました。

最後には「そういうタイプが身近にもいるかもしれません。寄り添ってあげてください」と言っていました。

 

④「LGBT」

ゲストに来られていた筌場彩葵(うけば さき)さんについての紹介と、LGBTとは何かということについて発表していました。

性別での苦しみは「自分にうそをついている気分」ということが印象的でした。

⑤つむじ令

つむじ令とは、3つ子の王子様のお話です。3番目の子どもだけつむじが左巻きで、その違いからいじめられてきたそうです。時がたち、1,2番目の人たちははやり病でなくなってしまい、3番目が王位を引き継いで出したものが「つむじ令」でした。

「右巻きは左巻きの言うことを聞く」

「右巻きと左巻きは同じバスに乗ってはいけない」など、差別的な令でした。

このような差別に対してどう向き合ったらいいのかという問いに

「国民全員で反対の声をあげる」などの意見が出たそうです。

また、「つむじ令で左巻きの人は幸せになったのだろうか?」という問いが生まれたそうです。

 

⑥「違いが不幸になる時、幸せになるとき」

ペープサートで、発達障害をとりあげて、お話をつくりました。

具体的な手順を教えてあげると良い、締め切りをはっきりと伝えるなど、どう関わることが幸せにつながるのかを、わかりやすく伝えてくれました。

 

⑦感想

最後は、感じ方のちがいグループの人の感想をシェアしました。

「人と違うところを認めることが大切」

「差別は悪口から始まる」

「人とちがうは誰でもある。わたしもちがいで苦しんでいることがあるから、そういう人を元気づけたい。」

「違いは不幸になったり、幸せになったりする」

ちがいからうまれることについて、それぞれ感じたことがあったようです。

 

暮らしのちがい

①ホームレスのくらし

ホームレスの人の暮らしについて1日の流れを発表していました。

朝は空き缶拾いをして、昼はカップ麺などを食べる。夜は襲撃などにあうことがあるとのことでした。

2人はコンビニの廃棄をホームレスの人がもらうことができるのか気になり、実際にホームレスの人が暮らしている地域のコンビニに聞きに行きました。聞いてみたところ、会社の規定があり、あげられないとのことだったそうです。

 

➁くらしのまとめ

バングラデシュの人のこと、ホームレスのこと、つむじ令のことなど今回のテーマで学んできたことをまとめました。

「そこの人と関わらん方がいいで」というような差別が実際に起こっていることに衝撃を受けたそうです。

 

見た目のちがい

①トリ―チャーコリンズ症候群

石田さん(トリ―チャーコリンズ症候群)という、頬骨や顎の骨が未発達のまま生まれてきてしまった人のことについて発表しました。

石田さんの感じている苦しみや差別から、自分たちが持っているさべつのたねについて考え、どうしたら差別を減らせるのか考えました。

「自分のことを割り切って生きていることに、勇気づけられた」と感想を言っていました。

個人探究

①サッカーと差別

サッカー選手の話の中で人種差別のことを聞くことをきっかけに、個人でサッカーと差別をテーマに探究することを決めました。

モドリッチ選手は背が低いという理由だけで不合格になったり、バロテッリ選手は「アフリカに帰れ!サル!」などと言われた経験があることを紹介していました。

「相手の見た目だけで判断しないようにしたい」と発表を締めくくりました。

➁ホームレス

YouTubeを見て、ホームレスについて知り、そのように暮らしているのか調べました。

4年でホームレスの数が8000人ほど減ったことについて、「今は住所なくても仕事につけるから減ったのでは」と考察したり、

「もっと炊き出しをする人が増えたら、ホームレスの人がご飯を食べて元気になり、もっと仕事がしやすくなるのではないかと思った」

「最初は、ホームレスを見てこわいと思った。けど、知っていくうちに慣れた。知ることが大切だと思う」

と自分の考えを発表していました。

 

最後は今日の参加者の方から感想をもらいました。

「今日の発表を聞いて、やっぱり相談できる相手がいるということが大切だと感じた。」

「またこどもと差別について話してみたい」など来てくださった方にもいろんな気づきがあったようです。

 

こどもの森では「自分も人も大切にする」ということを大切にしています。

今回の2学期のテーマ「さべつのたね」を通して、よりその感覚が深まったように感じました。

 

(T.Y)