2学期のテーマ「さべつのたね」
感じ方グループでは、人は感じ方もいろいろ、十人十色だね、ということを学んでいます。
10月29日(木)に、アトリエはらっぱ主宰で子育てHATマイスターの桑原則子さんにお越しいただき、
「ひといちばい敏感な子ども(HSC)」についてお話していただきました。
HSCとは、
感受性豊かで、人の気もちによく気が付く一方、
周囲の刺激に敏感で傷つきやすい特徴を持つ子どものこと。
5人に1人いると言われていて、病気やしょうがいではなく、生まれながらの性質のことです。
まず初めに、HSCの特徴について教えていただきました。
・体の感覚が敏感で、痛いのが苦手
・いろんな刺激でしんどくなりやすい(中にはカミナリが怖くて生きた心地がしない人も!)
・ひとりが落ち着く
・びっくりしやすい
そこで子どもたちは、それぞれの感覚を実際に体感することになりました。
初めは膝をこしょこしょこしょ・・・
5人の子どもたちはそれぞれ1から10のレベルのうち、どれぐらいこそばゆかったか発表しました。
「4~」「6」「わたしは9かな~」
感じ方、ひとそれぞれです。
次は風船。
耳元で風船をふくらませてこわくなる気持ちを体感。
間近でどんどん風船が大きくなっていくと・・・
さあ、みんなレベルはどれくらいかな?
「6」「10」「もうふりきって100!」
「1から10のレベル、みんな違うね。
HSCの人は、頭の中でいろんな想像がひろがるという特徴があります。
風船をふくらませているだけで、割れたらどうしようと想像がふくらんでこわくなってしまうんです」
その他にもHSCにはこんな特徴が。
・人の気分によって落ち着かなくなる
・人の思いが気になる(自分が何かしたんじゃないかと不安になる)
・悲しいニュースはきらい
・芸術や自然のすばらしさに感動
・ルールを守らない人に注意したくなる
・新しいことはいつもしんどい
などなど。
子どもたちからは、
「わたしもそういうとこがある!」
「〇〇ちゃんみたい~」
などと声が上がり、自分たちに照らし合わせながら話を聞いていたようでした。
そんなHSCを大きく4つの特徴としてまとめると、
1、物事を深く考える
2、人よりも刺激を感じやすい
3、人の感覚や気持ちが自分のことのように感じる
4、少しのちがいに気が付く
さらに、HSCには活発な子どももいるそうです。
HSSといって、刺激を求めてアクティブに活動するタイプです。
「HSCでHSSの人の場合、アクセルとブレーキを両方踏んでいる感じで、
やりたいからやっちゃう。そしてとても疲れてしまうんです」
すると3年生の男の子が「その気持ち、よくわかる!」と一言。
「友だちでHSCかな?自分もそうかな?って思った人、いる?」
「わたし、そうかも」
「ぼくも味覚やにおいに敏感。気持ち悪くなる」
感じ方グループにも敏感なタイプの人が何人かいるようです。
そんな人たちに対して、そうでない人たちは
・その子のペースを見守る
・共感する
・その子の言うことを信じる
という関り方をしていくといいですよと教えていただきました。
これって、HSCの人だけに特別にしてあげることではなく、
本当は誰に対してもこんなふうに接していくことなのではないかと思います。
「人を大切にする」とは、まさにそういうことですね。
ひといちばい敏感な人も、そうでない人も、みんなそれぞれ感じ方が違います。
ですから、どんな人とも「相手は自分とは感じ方が違う」という前提で付き合っていくことが
人を大切にするということなんだなあと思いました。
桑原さん、ありがとうございました。
(A.M)